PC・サーバ・携帯電話・スマートフォンの出荷台数推移(3Q'11)~スマートフォン以外低成長率~
Gartnerは、PC・サーバ・携帯電話・スマートフォンの出荷台数を発表しています。3Q'11のデータが出揃ったので、前年同期比及び上半期の出荷台数をグラフ化してみました。
・前年同期比
・1Q~3Q出荷比率(2007年基準)
(出典:Gartner)
サーバ、携帯電話、PCは全て10%以下の低成長率になっています。スマートフォンがかげりが見えているような気がしないでも無いですが、4Q'11で一気に増える可能性もあるため現時点では判断できないと思われます。
ただし、"Appleが「iPhone 4S」の部品発注を削減か"のニュースもあります。世界的な経済危機は回避された可能性もあり舞うが、将来には少し不透明感が漂っています。もしかすると勢いがあったスマートフォンは低迷する可能性もあります。
携帯電話は統計データの追加によった影響だと思いますが、PCよりもサーバの方が成長率が高いのは少し意外です。それだけPCは低成長率時代に突入したのでしょうし、サーバはようやく不況前の状況に戻ったように見受けられます。
4Q'11にIntel/AMD両社からハイエンドCPUが発売されましたが、ハイエンドCPUのユーザは多くないため、出荷台数を増やすための起爆剤にはならないでしょう。低成長のまま2011年は終わると思われます。
LenovoやAcerがメディアタブレットを発売しました。特にNVIDIAのTegra 3搭載やIce Cream Sandwichの発表があったため、もう少しAndroidメディアタブレット市場が暖かくなるかも知れません。その場合は当然PCの廉価カテゴリは大打撃受けることになりますが。このため、LenovoやAcerが力を入れているのでしょう(HPもwebOSにリソースを注いだのはそういった意味があると思われます)。
メディアタブレットはまだ四半期後に出荷台数を出していないため、グラフ上には現れませんが、存在感はそろそろ顕著に現れてもいいのではないかと思われます。
サーバ市場は不況前に戻り、スマートフォン市場は4Q'11で増える可能性はありますが、最悪のケースも想定できないわけではありません。PC市場はメディアタブレットに押されている雰囲気は徐々に浸透してきています。PC市場は2012年にはWindows 8登場で大きく動くでしょうから2011年は嵐の前の静けさで終わるかも知れません。
グラフに用いたデータはここにあるため、ご自由に参照してください(Gartnerのデータをまとめただけだし)。