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グローバル化する中で日本人はどのようにサバイバルすればよいのか。子ども×ICT教育×発達心理をキーワードに考えます。

私の人生を変えたスティーブ・ジョブズ氏「Think Different.」

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Macintoshとの出逢い

今から20年以上昔、近所のお兄さんがアップルのパソコンを購入したことが地域で話題になり、「グーニーズ」という映画のゲームを遊ばせてもらえることになりました。(初代Macintoshだったのかだったのか不明。)

しかし遊ばせていただけるときにお兄さんが不在だったため、どのキーを押せばキャラクターが前に進むかわからず何もできないまま初めてのアップル体験が終わりました。

「ああ、パソコンは難しいというけど本当に難しい。キャラが一歩も歩かなかったし......。」と小学校低学年だった私は涙目になりました。1980年代前半のことです。

Windwosのパソコン

その後、全くパソコンに触れる機会がないまま大学生になりました。1990年代後半のことです。短大の時はDOSでしたが大学にはWindows3.xやWindows95のパソコンがありました。

私は文学専攻でしたが、工学部のパソコンルームに行き、初めてTelnetでメールを送った時は「これが最先端のITか! 」と大いに驚いたものです。当時の国産のパソコンが40万円くらいだったような気がします。

日本文学専攻にもかかわらず指導教官は「これからはITの時代だからどんなところに就職するにもパソコンは必須だよ。だから卒論のゼミに参加するにはパソコン購入が必須と先生に言われたとお父さまに言いなさい」と教えてくださいました。そのおかげで、現在の私があるようなものです。

しかしそれからアップル製品を手にするまでに、なんと8年がかかりました。理由は仕事ではOSがWindwosのパソコンが必須だったからです。

私は文学部を卒業したにもかかわらずソフトウェア会社で汎用機系の仕事に携わり、その後は会社員として働いていました。当時はOAクラークをしていましたのでアップル製品と触れる機会はなく、ひたすらマイクロソフト製品の勉強をしていました。

よく考えれば2000年にスティーブはアップルのCEOに正式に就任しました。しかし当時の私は目の前の仕事しか見えていませんでした。

私がスティーブの影響をうけるようになったのは梅田望夫『ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!』(文藝春秋)を読んでからです。スティーブが非常にエッジの効いた人らしいというのは友人から聞いたことがあったのですが、この本を読んで彼の名言に魅せられました。急に彼が大好きになり、スティーブに関連する本を読み始めました。

そんな時、この言葉「Think Different.」に出会ったのです。

Think Different.

今まで私は「できるだけみんなと仲良く。」「できるだけ普通にするにはどうしたら良いか」ばかり考えてきました。しかし、スティーブのこのセリフ、私が心の底で望んでいることではないかと考えました。

「できるだけ波風たたないように。」「変だと言われたらすいませんと謝って、普通にしなくては......」と思っていたことに疑問が生じました。
「そもそも普通ってなんなのか?」と。

おそらく大多数の人が賛同していることが「普通」と呼ばれているのでしょう。しかし「みんなと同じ」がいいことなのかスティーブの生き方・言葉を思い出す度に疑問に思えてきました。

私が学校に勤務しながら障害がある人にパソコンを教え始めた時、いろいろな人から批判を受けました。

例をあげればきりがないのですが、「実現不可能に思えるなヴィジョンをいろいろな人の手を借りて実現しているスティーブという存在がいる。であれば私の取り組みもやる前に実現不可能とは言い切れない」と考えました。実際にやってみました。

最初は上手くいかない事だらけでしたが、試行錯誤しているうちにだんだん良いやり方が見えてきました。応援してくれる人も増えてきました。人と違う発想で違うことをしても悪ではないとわかりました。

成果を喜んでくれる人もいれば批判する人もいました。何かをすれば好意的な人も批判的な人もいるのは自然なことです。一人ひとり価値観が違うのですから。

世の中が良くなる可能性があることだったら

他人に害を与えること、犯罪行為はもちろんいけません。ですが、そうでなければスティーブのように「Think Different.」をプラスな方向に生かしてもいいのではないかと思うようになりました。

傲慢になったり、私が変わっている、優れていると他者にアピールするのがメインになってはスティーブの言葉に反すると思います。

しかし、「Think Different.」した結果が、もしも世の中が良くなる可能性があることだったら、自分の熱情を一心不乱に取り組む時があっても良いのではないか。
彼のひと言からそんな考えをするようになりました。

おわりに

スティーブは「世の中をプラスな方向に変える」を実現し、偉大なイノベーターとなりました。彼自身もすごい人ですが、もう一人のスティーブ、ウォズニアック氏や他の優秀な仲間たちなしに彼のイノベーションは成り立ちませんでした。

私の人生を変えたスティーブ・ジョブズ氏へ尊敬の念は絶えませんし、ウォズやその他の関係者の想いや業績も忘れたくはありません。

スティーブの「Think Different.」やSoul(想い・精神性・魂)はこれからも世の中の人々の心に残り、多くの方の人生に影響を与えていくことでしょう。

アップル関係者のみなさまがこれからスティーブのSoulをどのような形で未来につなげていくのか。そして、新しい想像物を生み出していくのか期待して見届けたいと思います。私もスティーブのSoulと共にこれからも生きていきたいと思います。

参考文献

アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝 アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝
スティーブ・ウォズニアック 井口 耕二

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編集履歴:2011.10.15 冒頭三行を削除しました。2012.1.9 参考文献を追加しました。2013.12.22 16:58 見出し「Macintoshとの出逢い」「Windwosのパソコン」「世の中が良くなる可能性があることだったら」「おわりに」を追加しました。

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