学校教育とソーシャルネットワーク
学校裏サイトや有害サイトのフィルタリング規制の問題など、教育分野におけるネットのあり方が今問われています。実際に私自身、校長先生や学校関係者の方とICT教育に関して情報交換をする機会もあるのですが、学校裏サイトや有害サイト等の影響なのか、インターネットを使う教育、ブログやSNSやWiki等を教育に活用することに対してネガティブな意見を述べられる方も少なくはありません。
5月1日に開催されたMIAUのシンポジウムで親子向けの「インターネットの教科書制作プロジェクト」が紹介されました。学校関係者や有識者の意見も取り入れ、教育委員会やPTAに採用を働きかけていく方針のようですが、実現までには時間を要すことが想定されます(関連記事)。
教育は全世界共通の営みなので世界を見渡してみるとどうでしょうか?
教育においてソーシャルネットワークを活用する「Social Networks in Education」には、180前後の教育に関するソーシャルサイトが並んでいます。
教育とソーシャルネットワークは親和性が高く、先生同士の共有知や地域と学校のコラボレーション、そして児童・生徒と先生のコミュニケーション等様々な活用が考えられます。しかしながら、現状を見ると、ネガティブなイメージが先行してしまい、教育とソーシャルネットワークの活用、そしてICT教育自体が、日本は世界と比べて遅れているというのが現状です。
5月12日のFujiSankei Business iの記事によると、gooのサービスを提供するNTTレゾナントは、全国の小学校の先生向けのSNSを今夏に開設するようです。授業運営や指導方法、そして教材などの共有等様々な形で先生を支援するツールになる可能性は十分にあるでしょう。
学校裏サイトや有害情報規制等、インターネットの学校教育においてネガティブな情報だけが、話題になるのは非常に寂しい状況です。インターネットにを真正面から受け止め、インターネットによるソーシャルネットワークが教育において積極的に活用される日が来ることが望まれるのではないかと感じているところです。