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日々の「ハッ、そうなのか!」を書き留める職遊渾然blog

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2006年10月23日 »

医者が患者に悪い知らせを伝える。その際のフレームワークが提唱されていることを知りました。これは応用が利きそうなので、速攻で意訳

  • Setting ― 設定。
    適切な場を設定する。プライバシーの確保や必要な第三者の同席など。
     
  • Perception ― 認識。
    質問によって、受け手が何を知っているか、どんな気持ちでいるかを知る。
     
  • Invitation ― 確認。
    受け手がどこまで知りたいかを知る。
     
  • Knowledge ― 伝達。
    良くない知らせであると前置きをした上で、情報を伝える。その際には、Pのステップで引き出した受け手の語彙を使い、受け手の理解を確認しながら少しずつ。
     
  • Empathy & Exploration ― 共感と探索。
    受け手の反応に共感を示す。必要なら受け手の気持ちを探る。
     
  • Strategy & Summary ― 戦略と要約。
    受け手の理解を確認する。ミーティングの終わりには、次にするべきことがお互いにはっきり分かっているようにする。

"Conversations In Care - Chapter 5: S-P-I-K-E-S Makes Breaking Bad News Easier"

ハッとしたのは、著者が強調していたPのステップ。患者の状態(現状に対する知識や、精神状態など)もさることながら、患者が使っている言葉を収集することを目的としています。以降のステップでは、その言葉を使ってコミュニケーションしていくことを勧めています。

仕事や家庭に応用してみようと思った方は、一度上記URL(英文ですが)を見てみてください。コミュニケーションのポイントが上のリストよりは詳しく書いてあります。

ただ、部下から上司に対しては、ちょっと難しいかな。進捗報告にどう応用しようか考えてみたのですが、妄想が先走ってしまい、どうもうまく行きませんでした。

  • Setting
    上司の後を追って、煙草部屋に。
  • Perception
    あなた 「例のプロジェクトの進捗についてですが…」
    上司 「ああ、なかなか遅れが取り戻せないみたいだな」
  • Invitation
    あ「進捗について、本当のことをすべて知りたいですか?」
    上「?当たり前じゃないか!」
  • Knowledge
    あ「そうですか、そうおっしゃるなら…実は悪いニュースをお知らせしなければなりません…(ウラ進捗と呼ばれていた、本当の進捗状況を見せる)」
  • Empathy & Exploration
    上「な、なんだ、これは!先週までの報告とまるで違うじゃないか!」
    あ「お気持ちはよく分かります。怒りを感じていらっしゃるのですね」
    上「当たり前だー!」
  • Strategy & Summary
    あ「進捗について、お分かりいただけたでしょうか」
    上「くどくど言うな!」
    あ「では今後の計画について…」
    上「お前にはもう任せておけん!」

(参考)
*ListFreak - SPIKES - 悪い知らせ(病気など)の伝え方
*ListFreak - 悪い知らせ(解雇など)の伝え方

koji

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プロフィール

堀内 浩二

堀内 浩二

(株)アーキット代表。
「個が立つ社会」をキャッチフレーズに、起業・転職支援やビジネスリテラシー研修などを提供しています。 個人向けにはチャレンジ応援サイト「起-動線(きどうせん)」を運営。

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