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日々の「ハッ、そうなのか!」を書き留める職遊渾然blog

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録音した自分の声を聞くことに、心理的な抵抗というか、気恥ずかしさを感じませんか。なぜそう感じるのか、敢えて分析を試みると:

  1. 【内容】あー、内容のないことを喋っているなあ、という気恥ずかしさ
  2. 【声】自分はもっと美声のはずだという妄想と現実とのギャップ
  3. 【感情】声という、感情に訴える力の高いツールを使って自分が発しているエモーショナルな何かを、客観的に聞いてしまうことによる気恥ずかしさ

1はスルーで(汗)。
2は、普遍的な感情ではないでしょうか。
たとえば、自分では見ることのない、自分の後ろ姿。
それが偶然写真に映っているのを見て
「なんだか背が丸まっちゃって、オレってしょぼくれたヤツだなあ…」
というような感じです。

前回のPodcastをちょっと聞いた嫁さんが、「いつもより早口で、緊張しているのが分かる」というコメントを残していきました。「やはりそうか…」とガッカリする一方で、このコメントによって「本当のオレはもっといい声で上手に喋っているに違いない」という妄想が断ち切られずに済みました。

3は、リストを作り出すまでは思いつきませんでした。しかし、案外とこれが気恥ずかしさの少なからぬ割合を占めているのかもしれません。

今週のPodcastも、そんな思いをこらえて、聞きながら原稿に加筆をしていきました。
Podcastと文章を両方比べてみることで、「間」の取り方の研究をしてみたいと思います。

こんにちは。堀内 浩二です。
前回は、『なぜ、「発想」なのか?』というタイトルで、
「とにかく何かを思いつける」というスキルが、
これから重要になってくるんじゃないか。
そんな話をしました。

2回目の今日は、『発想の「ハ」の字』と題しました。
これは、発想のはじめの部分、
つまり「ハッ」とする部分を指している。

何か違うぞ、何かが新しいぞ、と「感じる」ことができれば、
何がどう、違うのか。何がどう、新しいのか。それを「考える」ことができる。
いったん「考える」ことができたら、あとは理詰めでその考えを展開できます。
大事なのは、どうやってその最初の着想を得るか。
「感じる」か。「ハッとする」か。そこにあると思います。

着想を得るためのコツを、一つだけ挙げるとすると、なんだろう。
そう考えてみると、この経験則を紹介することができるかなと感じました。

それは、「見聞き3割、頭7割」という経験則です。

まあ脳科学的な裏付けはありませんけども、
個人的にはけっこう確実な経験則じゃないかなと思います。
これは、どういうことかというと、

・新しい情報を仕入れるのが3割
・過去の経験を総合したり、新しい情報と関連づける作業が7割

そのくらいの割合で考えてみると、着想が得やすいんじゃないかということです。

よく、アイディアはシャワーの最中とか散歩をしているときに
思いつきやすいといいますよね。
自分の経験でも、ネットをチェックしたり、本を読んでいるその瞬間に
ハッとするというよりは、その後でひらめきが訪れるケースが多いように感じます。
つまり情報をむやみに入れるだけでなく、仕入れた情報をしっかり解釈する、
その時間を取るということの方が重要ということです。

例えば今回、このポッドキャストのお話をいただいたときの、
一番最初の疑問は、こういうことでした。
「ブログではできない、あるいはやりづらいけれど、
ポッドキャストならやりやすい、そういうことってあるだろうか?
せっかくだから、何か試してみたいな」

blogというのは、書くこと、ですよね。ポッドキャストは話すこと。
その辺を、あれこれと考えていくうちに、
あるスピーチのテクニックを思い出しました。それは…

これです。この「間」を置くという作業。

さきほど、人間、情報を仕入れることと、それを解釈することを同時にはできない、
あるいは、少なくとも得意ではないと言いました。
これは実はコミュニケーションを考える上でも重要なポイントなんですよね。

話し手が話している間は、実は聞き手は、あまり考えられない。
情報の取得と整理に忙しくなってしまっている。
ではいつ、本当の意味で考えるのかと言えば、それは、
話し手が話していないとき。黙っているとき。
だから、いい話し手というのは、適切な「間」を置くことができるんです。

そういった「間」というキーワードを考えてみると、
blogというのは、文章です。読み手が文章を俯瞰できますので、
「間」を演出するのは、なかなか難しいんじゃないか。

一方音声のほうは、シーケンシャルに情報が入っていきますので、
情報の発信者から言えば、情報を出すタイミングをコントロールできる。

つまり、ポッドキャストとblogでは、同じ文章であっても、
「間」というものの扱いが違ってくるのではないだろうか。

そんな仮説を持って、実は先週のコンテンツは全部原稿を作って、読み上げてみました。
これは後で文章と音声を聞き比べて、間の効果というものを確かめてみるためです。

ポッドキャストとblogでは、同じ文章であっても、
「間」というものの扱いが違ってくるんじゃないか。

この問いが、発想の「ハ」の字にあたります。つまり着想です。
私がこういうふうに考えを進めてきた、その過程を振り返ってみると、
たとえば他の方のポッドキャストやスピーチも多少は聞きましたけども、
時間にしてそれはやはりせいぜい3割くらいで、
残りはあれこれ考えた結果じゃないかな、という風に思います。

この「見聞き3割、頭7割」という法則のミソは、これは割合であって、
絶対量を表してはいない、というところです。
ですから、どれだけの量を考えれば、あるいはどれだけ
情報を集めれば、着想が得られるのか。
こればっかりは、なかなか僕も分かりませんけれども、
着想を得るための心得として「見聞き3割、頭7割」ということをルールにしています。
よろしければ、皆さんもお試しください。

koji

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プロフィール

堀内 浩二

堀内 浩二

(株)アーキット代表。
「個が立つ社会」をキャッチフレーズに、起業・転職支援やビジネスリテラシー研修などを提供しています。 個人向けにはチャレンジ応援サイト「起-動線(きどうせん)」を運営。

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