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これまで噂されていたSun買収の顛末ですが、ついに状況が確定しました。 今年3月にIBMが買収するとの話が業界を駆け巡りましたが、その話が4月に破談し、 そこからわずか2週間足らずでOracleが買収することになったそうです。
先ほどOracleとSun社のウェブサイトには公式コメントとして発表がなあれました。この結果、 新たな総合IT企業が誕生することになります。
OracleはFusion Middlewareというビジョンを背景にアプリサーバ(Oracle WebApplication Server、WebLogic)やデータベース(OracleDB)だけでなく、OS(RedHat Linux、Miracle Linux)や仮想アプリ(Oracle VM)も提供している非常に力強いベンダーですが、 いずれもソフトウェア製品そのものやサポートサービス(Oracle OnDemand)に限られており、 この点でHPやIBMと大きく異なっていました。
今回の買収によりOracleはSunの優れたハードウェア製品を手中に納めたことにより、 これからは同じようなソリューションをクライアントに提供できるようになるでしょうね。
気になるのはSunが持つソフトウェア資産があまりにもOracleの既存ラインナップと被っていることです。例えば、 WebアプリサーバとしてSunはグラスフィッシュ(しかもライセンス料ナシ)を持っていますし、データベースにはMySQLがあります。 認証管理製品もそうでしょう。
特にWebアプリサーバはOWAS、WebLogicが既にOracle内で競合しており、 営業さんも売り込み方に迷っていることと思います。
明後日からOracle OpenWorld Tokyoが東京で開催されるようですが、 ここで何らかの発表があるのではないかと期待しています。
マッキンゼー(Mckinsey & Company)が4/15に発表した『クラウドコンピューティングの真実(Clearing the Air on Cloud Computing)』で次のような主張がなされています。
- 大企業がクラウドコンピューティングを採用するのは不利である
 - クラウドコンピューティングは業界の一方的な過剰売り込みである
 - Amazon Web Services(AWS)に代表されるようなクラウドコンピューティングは、企業が自力でやれることを過大な料金で大企業にサービスとして提供している
 - クラウドコンピューティングは中小企業には適しているが、従来型のデータセンターを使っている大企業には普及しない
 - 大企業に向いているのは仮想化であり、社内的に仮想化を実装することによって企業は減価償却や税控除の面で費用を節減できる
 
TechCrunchの記事を参考に原文を読むと分かり易いと思います。
http://jp.techcrunch.com/archives/20090416mckinseys-cloud-computing-report-is-partly-cloudy/
http://uptimeinstitute.org/content/view/353/319 
このレポートは欧米で物議を醸しているようで、クラウド関係者の反応は様々だとか。
http://www.datacenterknowledge.com/archives/2009/04/16/roundup-the-mckinsey-cloud-report/ 
ちなみにマッキンゼーの調査では、現在のところ、クラウドコンピューティングの定義は22種類以上も存在するとのことで、次のものになるとレポートでは述べてありました。
- Hardware management is highly abstracted from the buyer
 - Buyers incur infrastructure cost as variable OPEX
 - Infrastructure capacity is highly elastic (up or down)
 
内容について突っ込みたい面とうなづける面がそれぞれあります。クラウドビジネスに携われる方は是非ご一読下さい。
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