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【文法を腑に落とすこと】

ぼくらはネイティブのスピーカーではないから、理論的なバックアップなしに、無意識に英語を操れるようになるようにはなれない。この「理論的バックアップ」が、文法だ。ところが、学校で習う文法というのは論理性を重視するあまり、実用でない、というのがぼくの印象。もちろん、SV、SVC、SVO、SVOC、SVOOの5文型とか、時制のこと、などは「知っておいたほうがよい」。学校でならう文法はかなりうまく現実を説明している。

一番うまく説明できていないのは、a, the, 無冠詞を含む「冠詞」の問題、それから名詞の「単数・複数」。これらは、ほぼ、学校文法では納得できる説明がなく、さらに、ネイティブスピーカーに聞いても(彼らにとっては無意識なので)よい回答が得られないのだ。

これらを含め、ぼくがお勧めするのは、英会話ができる日本人の英語文法の本、および、日本語が書ける英語ネイティブの外国人が書いた文法の本である。

ぼくの中での良書は、マークピーターセンの3冊。

  • 日本人の英語
  • 続・日本人の英語
  • 心にとどく英語

アマゾンの著者検索結果をつけておく。この中には、例えば、The と a と所有格、そして無冠詞の使い分けが、いかに文法で説明できないか、直感的に理解できないか、を例を挙げて説明している。The の後に、所有格が付く場合だって英語にはある。他にも、未来の if 節が現在形になると教えているがが、普通に will の未来形になる場合など、もっとうまく文法的に説明できるのに英文法による説明が機能しない英語がが腑に落ちるようになる。

もう1つは、大西泰斗。

この文法書は、写真を使って英語の言い回しが持つ「直感的な意味」を表現していて、腑に落ちる。これは本を読んでもらうしかない。彼も英語の著作が多いので、アマゾンの著差検索結果をつけておく。(ぼくもこんなにたくさんの著作があるとは今日知った)

特に、冠詞の扱い、単数複数、など日本人が不得意とする文法の一部は、「後付で無理やり文法化した」感が強く残っている。このあたりを自分の中で「腑に落とす」必要がある。腑におとしておかないと、自分で表現できないからだ。そして、これは、外国人に聞いても理解できる回答は全く返ってこないことは知っておいた方がよい。彼らは言語を覚える過程で掴んで来た感覚だ。ぼくらは、後で説明を受けることによって理解しようとしている。この「腑に落ち方」は、両方の言語を知っている人の説明に限る。

ちなみに、英語ができる、というレベルに達している人とそうでない人は、冠詞の使い方ですぐ分かる。ある名詞があるとき、その前にはどの冠詞が付くのか/付かないのか。これが正しくできる人はそんなに多くない。これは文章の文脈と名詞の特性(可算/不可算)で決まる。英語で文章を作るとき、ここを気に書けるかどうか、で英語レベルが分かる。

「ポケット辞書」という種類の辞書があって、それがよくないのは、名詞の可算/不可算が出ていないことだ。辞書だと、名詞の場合に[C]というのが可算(Countable)、[U]というのが不可算(Uncoutable)を示す。これがポケット辞書には書かれていないことがおおい。これは、英作文するときには決定的にダメだ。

最近、講談社からでている、「カラーパックス英和辞典」というのがあり、これは細身のポケット辞書なのに、可算/不可算が名詞に表記されている。これがこの辞書を気に入っている理由だ。また、英英辞典の中には、その名詞が必ず文章に入る形で説明されている Co-build という有名な辞書がある。これも、文脈を示すことで可算/不可算を示している辞書である。ここは、英語で伝わる文書を書くには外してはならないところだ。

平鍋

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プロフィール

平鍋 健児

平鍋 健児

株式会社チェンジビジョン代表取締役社長、永和システムマネジメント副社長。
オブジェクト指向開発、UMLの勘所、アジャイルな開発手法の未来、マインドマップのソフトウェア開発での利用方法、プロジェクトファシリテーション(見える化)を語ります。現在、マインドマップとUMLの融合エディタ、astah*(アスター、旧JUDE)を開発中。

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