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ぼくは、Rubyistではありませんが、このコミュニティにはたくさん知り合いがいます。1998年にDDJ記事のためにオブジェクト指向スクリプティング言語を調べているときに、前田修吾さんのdemi(RubyのJavaブリッジ)を見ましたし、256倍極道編の助田さんや、神戸の列車事故で亡くなられた石井勝さんとも、2000年くらいからXPを通して出会っており、長い Social なお付き合いがありました。

また、今回のRubyKaigi2007の基調講演のDaveはAgileとRubyをつなぐ役割を果たしており、1999年に彼は『達人プログラマー』(Pragmatic Programmers)を書き、その後すぐに、『プログラミングRuby 達人プログラマーガイド』(Programming Ruby : The Pragmatic Programmer's Guide)を書いています。(このあたりの歴史的詳細については、こちらを参照⇒http://www.atmarkit.co.jp/im/carc/serial/ruby_agile01/ruby_agile01.html)

私は、RubyKaigi2007へはLT(ライトニングトークス)の「色物」として参加しましたが、でも久しぶりに「コミュニティ」というものの意味ついて真剣に考えることができた、という収穫がありました。

Dave_2 Dave Thomas の基調講演。スライドは、われらが角谷信太郎訳です。これは、僕が今まで聞いた中でもっともメッセージ性に富み、かつ、正直に、真剣に、Rubyへの愛を語ったものでした。彼の真剣な表情と内容の練りこみには、気迫さえ感じました。また、彼は「素足」で演壇を歩きながら、身体的フィードバックを得ていたようです。まさに、このときのために、WestからEastへメッセージを伝えに来たのです。

彼のメッセージを簡単に要約してみます。(実にプロットの明確な話でした)

  • 言語を愛することは重要。「やらなければならない」という態度でなく「やりたい」という態度で仕事にのぞむために。
  • ぼくはRubyを愛している。Ruby は、自分の子供のようだ。
  • Rubyは人間で言うと思春期に入った。もう子供ではない。
  • 彼は、日に日に変化している。
  • デートもはじめた。JRuby, IronRuby, ...
  • 親としては心配だ。
  • (聞かれたら)アドバイスをする親の気分。
  • 今後も、Matz が言うRubyが持っている価値観を大切にしてほしい(これが写真のスライド)。
    • Be nice to developers(開発者にやさしく)
    • Be clear and readable(わかりやすく読みやすく)
    • Be flexible and agile(柔軟でアジャイルに)
    • Be open(オープンに)
  • もっとも大切なのは、このコミュニティだ。私はここに参加できてうれしい。
  • このコミュニティがRubyを支えている。

この後、Daveのスライドは、会期中に撮影した写真、望遠レンズで取った参加者の生き生きとした顔、顔、顔を、スライドで流していく。それは、まるで『ニューシネマパラダイス』のラストシーンにカットされたキスシーンのラッシュが流れるがごとく、「コミュニティ」に参加する人(笑顔、議論、また疲れて居眠りするスタッフ)、が映し出される。そして、

  • ぼくは、日本に、ありがとう、といいに来た。at home に迎えてくれてありがとう。

という結末に、ぼくらは惜しみないスタンディングオベーションを贈った。しかし、その間、かれも、両手を大きく上にあげ、観客に拍手で返したのだ。つまり、ぼくらはスタンディングオベーションをシェアした。

Dave2Dave3詳しくは、以下のログを。
http://jp.rubyist.net/RubyKaigi2007/Log0610-S5.html

実はぼくは泣いてしまって、前が見えなかった。

平鍋

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プロフィール

平鍋 健児

平鍋 健児

株式会社チェンジビジョン代表取締役社長、永和システムマネジメント副社長。
オブジェクト指向開発、UMLの勘所、アジャイルな開発手法の未来、マインドマップのソフトウェア開発での利用方法、プロジェクトファシリテーション(見える化)を語ります。現在、マインドマップとUMLの融合エディタ、astah*(アスター、旧JUDE)を開発中。

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