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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2012年8月26日

2012年8月27日の投稿

2012年8月28日 »

Gartner の Cloud Hype Cycle 2012 で、これからの市場を占う」の記事によると、調査会社のガートナーは2012年8月、「Gartner Hype Cycle for Cloud Computing, 2012(クラウドコンピューティングのハイプ・サイクル)」を発表しました。

本資料をもとに自分なりに整理をしてみたいと思います。

ハイプ・サイクルとは、新技術が登場し実際に普及するまでに、メディアやユーザーの期待が時間経過とともに、どう変化していくかを示したサイクルです。縦軸がユーザーやメディアの期待度(Expectations)、横軸が時間軸や技術成熟度を示しています。

  1. 黎明期(Technology Trigger)  新技術への関心が高まる時期 
  2. 過度な期待のピーク期(Peak of Inflated Expectations) 期待が最も大きい時期 
  3. 幻滅期(Trough of Disillusionment) 急速に関心が失われる時期 
  4. 回復期(Slope of Enlightenment) 利点と適用方法が徐々に理解されるようになる時期 
  5. 安定期(Plateau of Productivity) 本格的な導入や採用が行われる時期

http://agilecat.files.wordpress.com/2012/08/hype-cycle-for-cloud-computing-20121.jpg

出所:Gartner Hype Cycle for Cloud Computing, 2012

Cloud Computing(クラウド)は、すでに過度な期待のピーク期を超え、幻滅期に入りつつあります。クラウドへのこれまでの曖昧なキーワードに幻滅し、クラウドによる具体的な利用シーンや技術、サービス、プロセスへと関心が移っています。

現在、過度な期待のピーク期に位置しているのが、

・Platform as a Service(PaaS)
・Cloud Email
・Hybrid Cloud Computing(ハイブリッドクラウド)
・Cloud BPM
・Cloud Management Platform(クラウド管理プラットフォーム)
・Big Data

です。

Platform as a Service(PaaS)

Infrastructure as a Service(IaaS)が幻滅期から回復期に入ろうとしているように、IaaSレイヤはコモディティ化しつつあります。競争の源泉はIaaSレイヤからPlatform as a Service(PaaS)にシフトしつつあり、ここ数年、サイボウズの「kintone」やNiftyクラウドの「NiftyクラウドC4SA」など、事業者はPaaS関連のサービスの投入に力を入れ始めています。

Hybrid Cloud Computing(ハイブリッドクラウド)

Hybrid Cloud Computing(ハイブリッドクラウド)への期待も高まっています。企業ユーザーのクラウド導入が進むにつれて、個々のクラウドの連携するハイブリッドクラウドニーズは高まっています。実現のためにAPIなどのインタフェースの標準化やオープン化が進んでいます。

Apacheライセンスで提供されるオープンソースソフトウェア「Apache Deltacloud」は、複数の異なるクラウド環境をDeltacloudサーバーが提供するREST APIを通じて、ドライバ経由でクラウドを操作するといったAPIライブラリによる連携が可能です。

Cloud Management Platform(クラウド管理プラットフォーム)

ハイブリッドクラウドにより複数のクラウドを管理するCloud Management Platform(クラウド管理プラットフォーム)が注目されています。

代表的なサービスは「RightScale」で、Amazon EC2やRackspace、そして、OpenStackやCloudStackを採用するサービスなど複数の異なるクラウド環境の一元管理が可能なクラウド管理プラットフォームです。

そのほかにもプロビジョニングやセキュリティ管理、ファイナンス管理など、クラウドの運用管理やセキュリティガバナンス機能を提供する「enStratus」、オープンソースのクラウド管理プラットフォーム「Scalr」、サーバの構築やシステムの運用管理ツール。Ruby実装のオープンソースの「Chef」もこれらのカテゴリに入るでしょう。

次に、新技術への関心が高まる黎明期(Technology Trigger) にあるのが以下のとおりです。

・Cloud Appication Development Services
・BPaaS
・IaaS+Middleware
・Cloud Services Brokerage
・Cloudbursiting
・Personal Cloud
・Private Platform as a Service
・Cloud-Optimized Application Design
・Community Cloud
・Cloud Security and Risk Standards
・MDM Solutions in the Cloud
・DevOps

Cloud Appication Development Services

クラウドの普及に伴い、クラウド上で提供されるクラウドアプリケーションを提供するための開発基盤への注目が集まりつつあります。例えば、オープンソースのPaaS基盤の「Cloud Foundry」や「OpenShift」、そして、「Engine Yard」などがあげられます。

IaaS+Middleware

IaaSレイヤにMiddlewareを実装することでAWSのEC2相当のサービスを提供する動きが進んでいます。たとえば、オープンソース基盤のIaaS基盤ソフトウェアの「OpenStack」や「CloudStack」などがあげられます。これらは、CMS(Cloud Management System)やCloud OS とも呼ばれており、IaaSレイヤの高度化に向けて様々な機能が追加されるようになっています。

Cloud-Optimized Application Design

クラウド普及に伴い、ユーザ自身が必要なときに必要に応じて、最適化されたクラウドアプリケーションを用意する動きが進みつつあります。

AWSが提供するオンライン・マーケットプレイス「AWS Marketplace」は、希望するアプリケーションを選択すると、ユーザ自身の仮想マシンが起動し、アプリケーションがインストールされ、本格的なサービス提供前の検証や、社内システムやエンドユーザ向けのアプリケーション提供において、柔軟な利用が可能となります。

UShareSoftが提供する「UForge」も同様に、エンタープライズ向けクラウドアップストアを構築するための、セルフサービス型のマルチテナントに対応したプラットフォームです。

まとめ

クラウドの流れは、単なるコンピューティングリソースの提供によるコスト削減ではなく、コンピューティングリソースや膨大なデータの有効活用を通じてサービス連携によるアプリケーション提供やサービス開発などの最適化を進める動きが進んでいるといえるでしょう。

 

 

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担当キュレーター「わんとぴ
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MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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