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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

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総務省は2011年4月8日、「教育分野におけるICT利活用推進のための情報通信技術面に関するガイドライン(手引書)2011」を公表しました。

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目次は以下のとおりとなっています。


はじめに
    ❶本ガイドライン(手引書)の位置づけ
    ❷フューチャースクール推進事業について
第1章 教育分野におけるICT利活用の環境としくみ
    ❶実証研究における「協働教育」の考え方
    ❷実証研究におけるICT環境の構成
第2章 ICT環境導入の流れと課題
2.1 ICT環境導入の検討
2.2 ICT環境構築のための工事
    ❶学校の設備等に関する事前調査
    ❷電源工事(電源回路、電源コンセントの増設工事、分電盤の新設工事)
    ❸ネットワーク工事
    ❹機器の搬入・設置
    ❺協働教育プラットフォームの導入
2.3 ICT環境の運用
    ❶タブレットPCの設定
    ❷インタラクティブ・ホワイト・ボードの設定
    ❸校内ネットワークの設定
    ❹協働教育プラットフォームの設定
    ❺アプリケーション・教育コンテンツの整備
2.4 運用段階における関係者への支援及び対応
    ❶教員への支援
    ❷児童への支援
    ❸保護者への対応
    ❹ICT支援員への支援
    ❺関係者の連携への対応
2.5 実証研究に関わる実証校からの要望
附章 実証授業での取り組み
    ❶各実証校における取り組み事例
    ❷学校と家庭との連携における活用事例
    ❸実証授業のまとめ
おわりに

2012のガイドライン作成に向けても準備が始まっています。

総務省は、2011年12月21日、「フューチャースクール推進研究会(第2回) 」を開催し、構成員による実証校視察の状況や小学校における家庭との連携、災害時対応の実証、民間における教育情報化に関する取組などが紹介されています。

そして、本研究会にて、「ガイドライン2012の作成方針(案)と「ガイドライン2012の構成(案)」についてが示されています。

作成方針においては、実証校20校(小学校10校、中学校8校、特別支援学校2校)の今年度の実証結果を反映したガイドラインを作成し、今年度の実証研究から得られた知見を記載するとしています。昨年度ガイドラインとは別冊し、最終年度に、3年間の実証研究の成果を一冊のガイドラインにとりまとめることを想定しています。

「ガイドライン2012の構成(案)」については以下のとおり、目次と内容が示されています。

第1章小学校における課題と対応

1.1 新たな環境における取り組み
①学年更新・新入生受け入れ⇒ 年度更新作業のスケジュール、各機器※に必要となる設定変更
※タブレットPC、インタラクティブ・ホワイト・ボード(IWB)、充電保管庫、校内サーバー、無線LAN、協働教育プラットフォーム
②夏季休暇期間⇒ 夏季休暇期間に必要となるタブレットPCの作業、メンテナンス

1.2 ICT環境や運用の改善
①タブレットPC ⇒ 起動時間短縮や一斉時のアクセス負荷軽減に関する改善
利便性向上策(画面の視認性向上、タッチペンの反応)
②IWB ⇒ IWB用PCの処理速度短縮・設置場所の工夫、IWBの感度向上、発熱対策、映りこみ対策
③充電保管庫⇒ タブレットPCの発熱対策、充電管理、整理整頓の工夫
④協働教育プラットフォーム⇒ 授業支援システムの改善、外部アクセスのフィルタリング設定
⑤無線LAN ⇒ アクセス環境の改善
⑥アプリケーション・教育コンテンツの整備
⇒ デジタル教科書・教材、アプリケーションの有効性、課題、対応
⑦その他の機器の導入⇒ 授業での活用に際して必要となりうる機器の例

1.3 ICT支援員の業務
⇒ ICT支援員の業務内容、高度化された活動、活動上の工夫

1.4 関係者への支援
①研修の実施⇒ 教職員・ICT支援員への研修
②関係者間の連携の実施⇒ 協働教育プラットフォーム活用、ICT支援員同士の交流

第2章中学校における課題と対応
2.1 実証校における構築環境一覧
2.2 ICT環境導入の検討
2.3 ICT環境導入における新たな課題
2.4 関係者への支援

第3章特別支援学校における課題と対応
3.1 実証校における構築環境一覧
3.2 ICT環境導入の検討
3.3 ICT環境導入における新たな課題
3.4 関係者への支援

第4章実証授業での取り組み

4.1 各実証校における取り組み事例
①留意点⇒ 事前準備や授業中の留意点
②小学校⇒ 今年度の実践事例の概要と写真
②中学校⇒ 中学校における実践事例
③特別支援学校⇒ 特別支援学校における実践事例

4.2 学校と家庭の連携における活用事例
⇒ タブレットPCの家庭での活用のための留意点と活用事例

第5章災害時におけるICT環境の効率的な利活用

主な新規追加分としては、

小学校における2年目に伴う課題と対応や利活用の進展、中学校及び特別支援学校での取り組み、災害時活用方策、実証事業の成果の定量的な整理などが盛り込まれています。

実証校の範囲が中学校や特別支援学校まで広がり、ガイドラインの対象範囲も広がったことで、どのようなアウトプットが示され、各地域の学校に普及が進んでいくのか、小学校の子どもを二人持つ立場としても関心を持っている取り組みです。

 

 

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MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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