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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

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経済産業省は2011年8月11日、「産業構造審議会情報経済分科会中間とりまとめ」を公表しました。

基本的な考え方として

○特定の事業分野・技術・市場への対応だけでは十分に競争力を確保できない時代が到来(市場の競争構造が変化)。我が国として、要素技術の強さのみに頼らず、最初からグローバル展開を前提に、デジタル化・ネットワーク化による産業構造変化に機敏に対応し、IT融合による新たなシステム産業創出を目指す

○デジタル化・ネットワーク化が進む中で、製品・サービスが多層レイヤー構造化。この変化を前提に、ネットワーク接続前の「部分最適」ではなく、接続後の「全体最適」を志向した上でシステム全体のアーキテクチャを描くことが重要。その中で自社・他社領域の最適な設計を行い、競争力の源泉となる「制御システム」「統合プラットフォーム」「社会システム」等のシステム設計を担い、インテグレーター機能を押さえることが戦略的に重要

○重点分野と横断的課題に係る「アクションプラン」を策定・実行。融合分野のリアルなビジネスモデル構築を支援。

を示しています。本中間とりまとめの内容は非常に充実しているため、改めて何回かに分けて整理してみたと思いますが、本中間とりまとめの「参考資料(PDF) 」では、「スマートフォン」「電子書籍」「スマートテレビ」「ゲーム」などが図でまとめられていますので、この資料をもとに、自分なりに整理をしてみたいと思います。

まずは、「スマートフォン」です。

image

出所:産業構造審議会情報経済分科会中間とりまとめ 2011.8.11 参考資料

スマートフォンに関する現状として、

○携帯電話事業者による垂直統合型モデル(i-modeモデル)は国内市場で一時代を確立(コンテンツ事業者も携帯端末メーカーもキャリアと連携して利益を確保)。同モデルでは、海外展開に不可欠な携帯電話事業者の提携・買収の困難に直面

○その間、スマートフォン投入により、通信インフラ事業者に影響されない「コンテンツストア」と「ハード・OS・端末」の組み合わせが競争の基軸に。1~2年で世界の市場を一変し、他の広範な分野にも波及。日本企業はこの競争で力を持てず。

図のとおり、スマートフォン市場におけるプラットフォームレイヤは、AndroidやiPhone、そしてWindowsPhone7.5の登場により、imodeなど国内における携帯電話事業者のプラットフォームの存在感が徐々になくなってきています。端末を見てみても、サムスンやHTCなどの海外勢が占めており、日本のメーカー勢は苦戦を強いられています。

ガラパゴス化と言われるように、世界市場のマーケットから乗り遅れ、さらには、Googleによるモトローラ・モビリティの買収やマイクロソフトとノキアとの提携といったように、日本の携帯電話事業者やメーカーが入る余地がなくなっています。

本とりまとめにある1995年と2030年(見込み)の世界と日本のGDPの推移を比較資料を抜粋します

○日本市場が世界市場の約2割を占めていた時代には、日本市場で技術を磨いてから世界に展開する流れに合理性。しかし、2030年には日本市場は世界市場の約6%のみであり、今後の成長のためには最初からグローバル市場を見据えた事業展開が重要
○最初からグローバル展開するためには、市場、競合他社の分析をしつつ、自社・他社の領域設定、戦略的提携や買収などを通じたグローバルアライアンスが重要に。

image

出所:産業構造審議会情報経済分科会中間とりまとめ

これまでは、日本の市場から世界展開というビジネスモデルが成り立ったのですが、アジアをはじめ世界市場が成長し日本市場が縮小する中において、「日本市場発」から「最初からグローバルへ」という発想が求められています。

世界のスマートフォンにおける産業構造が大きく変化し、競争が激化する中で、日本の携帯電話事業者、ソーシャルゲームに代表されるプラットフォーム事業者、そして端末メーカが、どこまで厳しい産業構造の中で、グローバル市場に打っていくことができるか、まさに今正念場を迎えているのかもしれません。

 

※担当キュレーター「わんとぴ

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MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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