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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2011年4月26日

2011年4月27日の投稿

2011年4月28日 »

この1,2ヶ月クラウドコンピューティングというキーワードに再び脚光があたるようになりました。

同時に、クラウドに対する価値観の変化、つまり、クラウドバリューシフトが起きてきているとも感じています。大きく二つに分けて整理をしてみたいと思います。

一つ目は、震災による価値観の変化です。

これまで、クラウドに対する不安要素は、上位にセキュリティや安全性などがあげあられていました。これらの不安要素がなかなか解消できないため、クラウドの導入がなかなか進まないとの指摘もありました。そのため、セキュリティを強化するサービスやSLAを保証するサービス、そして、オンプレミスとクラウドのいいとこ取りをしたプライベートクラウドまで登場しました。

今回、地震によりサーバーが故障したり停電でシステムが動かなくなったり、津波でシステム自体が流されてしまったなどといったケースが相次ぎました。これからの復旧には相当の費用と時間がかかり、企業や自治体の事業継続の脆弱性が露呈され、むしろ、クラウドに情報を預けて情報を保管していたほうが安全ではないかという意見も増えてきました。

また、夏の電力問題を考えると、極力コンピューティングリソースを集約したほうが、電力対策にもなる。という指摘もあります。また、東北復興には、医療クラウドや教育クラウドなどといったように社会インフラとしてのクラウドも必要だという意見もあります。

今回の震災により、クラウドは情報の安全性や事業継続など、明らかに求める価値観は変わってきたと言えるでしょう。

二つ目は、クラウドサービスの代表格のAWSによるAmazon EC2の大規模障害です。

AmazonのEC2トラブル、2日目に突入 一部の顧客サービスは復旧」にもあるように、障害は長時間にわたっています。震災でクラウドに対する期待が高まっていた矢先に、今回の大規模障害は、クラウド市場全体に大きなマイナスとなったのかもしれません。

AWSはご存知のようにIaaS市場においては、世界市場においてシェアトップを走っています。クラウドサービスを提供する事業者は、AWSと競合するよりもむしろ共存する道を選ぶ事業者が増え、評価も高まっていました。しかし、今回の大規模障害により、AWS独走に対して、不安視するクラウド事業者やユーザが増えたのも事実でしょう。クラウドエコシステムが大きく変わる可能性も否定できません。

以上の二つの大きな出来事は、クラウドへの価値観を大きく契機となったと考えてます。これから、ユーザはクラウドに対してどのような評価と選択をしていくのか、クラウド市場の構造、クラウド経済圏は変わるのか、今後の動向が注目されます。

 

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MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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