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« 2011年3月16日

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2011年3月18日 »

調査レポート「2011年版 ソーシャルメディアと地域活性化事業の最新動向 」作成のお手伝いをさせていただいてる関係で、全国の自治体のツイッターアカウントの状況を整理したり、実際に東北では青森県や茨城県など先進的な活用をしている自治体からもお話を聞かせていただいています。

今回、東北地方太平洋沖地震による被災地で、ツイッターを活用している自治体を2011年3月6日の地震前と3月16日の地震後において比較をしてみたところ、被災地を中心に自治体ツイッターアカウントのフォロワー数が大幅に増加していることがわかりました。

例えば、

  • 青森県庁( @AomoriPref)は、フォロワー数が、3,623⇒9,853 で約3倍弱
  • 岩手県広報広聴課 (@pref_iwate)は、2471⇒20,743で約8倍
  • 宮城県気仙沼市危機管理課  (@bosai_kesennuma)は、617⇒21,996と30倍超

となっています。昨年2010年7月にも集計をし、「Twitterを活用した地域間交流と地域活性化の可能性(前篇) 」の記事でご紹介させていただきましたが、ツイッターを活用する自治体は大幅に増え、フォロワー数もかなりの伸びを示しています。

各自治体では一部の公式ページがアクセスできない状況となっています(※IIJなどは「公共自治体サイトの情報ミラーサイト」設置し支援をしています)。被災地での情報が錯綜している中で、リアルタイムで信頼性の高い情報が必要とされています。

今回の震災を背景に、各自治体においても対策を強化していくと思われますが、公式サイトのバックアップやクラウド、そしてツイッターアカウントの開設が増えていくことが期待されます。

 

そして、今回の大震災に伴い、政府においてもツイッター開設の動きが見られました。

首相官邸では、2011年3月12日に首相官邸(災害情報)のアカウント( @Kantei_Saigai )を開設し、わずか5日でフォロワー数が21万を越えています。

image
http://twitter.com/Kantei_Saigai

また、昨年の2010年5月に開設した総務省消防庁( @FDMA_JAPAN )もフォローワー数をこの数日で伸ばし、20万に届こうとしています。

image
http://twitter.com/FDMA_JAPAN

総務省行政管理局電子政府グループでは、2011年3月15日にアカウント( @eGovJapan )を取得し、地震に関する情報や電子政府に関わる情報を発信しています。

image
http://twitter.com/eGovJapan

そして、経済産業省が、2011年3月16日にアカウント( @meti_NIPPON )を開設し、既に多くのフォロワー数を獲得しています。経済産業省は、原子力関連の監督庁でもあるため、注目度は高いと言えるでしょう。

image
http://twitter.com/meti_NIPPON

 

まとめ

今回の大震災を背景に、政府や自治体が積極的に活用するケースが見られています。自治体では被災地だけでなく、それ以外の自治体でも(@masayukihayashi/jichitai)でリスト化していますが、多くの応援メッセージなどが寄せられています。

日本がこの危機気的状況を打破していくためには、政府や自治体や企業、そして一人一人の叡智を結集して取り組んでいくことが必要となってきます。そういった意味で、大震災を契機としたソーシャルメディアの広がりは、これからの日本に大きな勇気ヒントを与えてくれるのではないかと感じているところです。

 

<参考>自治体のアカウントリスト【主に被災地】 (3/6集計と3/16のフォロワー数比較)

(青森県)

(岩手県)

(秋田県)

(宮城県)

(福島県)

(茨城県)

  • 茨城県 広報編集グループ  @Ibaraki_Kouhou 2080⇒2,320
  • 茨城県茨城県(うまいもんどころ推進室) @umaimon_ibaraki 98129  ⇒100,383
  • 茨城県つくば市 情報システム課  @tsukubais 2221⇒11,326
  • 茨城県鹿嶋市 @kashima_city  未集計⇒2,302

(千葉県)

(新潟県)

 

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MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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