『ビジネス2.0』の視点:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 『ビジネス2.0』の視点

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2010年6月29日

2010年6月30日の投稿

2010年7月1日 »

ツイッターがブームとなりましたが、今は、少し落ち着いた感がしています。ツイッターの新規登録ユーザが大きく伸びている時期は、知り合いや著名人などをフォローし、フォロー数を増やす傾向が見えたのですが、最近は若干落ち着いてきているというのが印象です。

当初はフォローしていたTL(タイムライン)は極力読むようにしていたのですが、フォロー数が300を超えたところで、TL(タイムライン)になかなかキャッチアップできなくなり、見過ごす機会も増えてきました。

私自身が感じる傾向としては、URLからサイトへ誘導しても以前と比べると、フォロアー数が増えてきているのにもかかわらず、サイトへアクセスする数は減少傾向にあります。各人がフォロー数を増やし、また、相互フォローなどテクニックでフォロアー数を増やすというケースが増えてきているため、相対的に相手のTL(タイムライン)を見る機会が減っているのかもしれません。

また、最近は、フォロー返しをしないと、リムーブされる傾向も増えてきています。各々のツイッターのフォロー数の増加傾向によって、心地よい緩いつながりが、想定以上の緩すぎるつながりが増えてきているような気がしています。

また、ツイッターを活用したパーソナルブランディングも一時的にブームとなりましたが、今はやや、一息ついているような感じがしています。

こういった時期においては、どのようにツイッターを使いこなしていけばいいのか悩みどころです。私自身は、これまでの緩いつながりのコミュニティとしての形成やパーソナルブランディングの形成から、もう少し踏み込んで戦略的に活用していく時期に入ってきているのではないかと感じています。

自分では、ツイッターを活用していくにあたって、以下のことを考えていきたいと考えています。

フォロアーは量から質を重視する

これまでは、フォロアー数を増やすことを少なからず意識をしてきましたが、これからは質へとシフトしていくことを意識していきたいと考えています。例えば、自己啓発系のつぶやきをすると、必然的にフォロアーは増えます。しかしながら、自分自身はその分野にはあまりフォーカスをしていませんので、できればそういうつぶやき系は最小限にし、自分の得意とする領域(例えば、クラウドや情報通信政策など)に関係性の高いつぶやきをこれまで以上に重視をしていきたいと考えています。

また、ある分野に絞ったつぶやきをすると、比較的多くリムーブされる傾向がありますが、ある程度専門領域のつぶやきを意識してつぶやくことで、そういった領域に関心の高いフォロアーの方々が増えていけばと考えています。

専門アカウント(クラウド、電子書籍、情報通信政策)のアカウントを充実させる

私自身、「個人アカウント」のほか、「クラウド」、「電子書籍」、「情報通信政策」の専門アカウントをもっています。いずれも「わんとぴ」のアカウントを利用しています。専門アカウントのフォロアー数を足すと、約3,500にもなり、個人アカウントの約2,400を超えるまでになりました。個人のアカウントでももちろんつぶやきますが、専門アカウントのつぶやきをさらに充実させることによって、専門領域でのプレゼンスを高めていくことができればと考えています。

ブログをソーシャルメディアの柱にする

ツイッターの効果はもちろん、感じているのですが、自分自身の柱となるソーシャルメディアは、やはり、オルタナティブブログの「ブログ」です。

ツイッターでの個人のアカウントでのフォロアー数は2,000を超えているとはいえ、TL(タイムライン)を見ている人は、おそらく数百程度ではないかと感じています。その他の専門アカウントを足しても、おそらく1,000を超えることはないでしょう。

一方、ブログの場合は、1日のPV数は、平均で2,000を超えています。さらに、長文で書くことができるため、自分の主張したいポイントも明確にすることができます。幸いにも、ブログへのアクセス数は継続的に伸びています。ツイッターを始めたころ(昨年6月)と比べると、おそらく3倍近くのPVになっているのではないかと思います。ツイッターの利用ユーザ拡大に伴い、ブログに対する価値(バリュー)が高まってきているのではないでしょうか。

ブログを柱にし、ツイッターは、ユーザとコミュニケーションをとったりするなどの、補完ツールとして考えていきたいと思います。「ブログは専門性、ツイッターは人間性を表現するツール」であると言われるように、やはりブログのほうが、専門性を戦略的に中長期的に伝えるという意味では有効であるといえるでしょう。

ブログとツイッターとの相乗効果を高める

ブログとツイッター、それぞれ、短所と長所があります。ツイッターは140文字で気軽にリアルタイムでつぶやけるというメリットがある反面、アーカイブや、詳細な主張ができないといったデメリットがあります。一方、ブログでは専門性を表現できる反面、トラックバックやコメント機能もあるのですが、一方的な情報発信ツールで終わってしまうところがあります。そういった意味で、ブログとツイッターは補完関係にあり、双方をうまく絡めながら、活用することで、相乗効果を高めることができるのではないかと考えています。

ブログは中長期的戦略、ツイッターは短期的戦略で行動する

私自身、ブログを3年以上、毎日更新をしています。もちろん1年の中でネタ切れや気分的に更新できない日も多々あります。しかし、中長期的な視点で見て、IT(ICT)の情報を更新続けることに大きなメリットを感じているため、これからも更新し続けていきたいと考えています。幸いにもブログがきっかけとなって、多くの講演や執筆依頼をいただいています。

一方、ツイッター短期的な活用で有効です。例えば、勉強会の開催や自分が講演するセミナーの案内、それからイベントの中継など、短期的にプロモーションをしたい時には非常に有効であるといえるでしょう。

戦略の視点を変えることによって、ブログとツイッターの双方のメリットが出てくるのではないかと考えています。

最後に

ソーシャルメディアの活用は、各々個人の目的によって利用すればいいので、万人にとって正解という活用方法はないでしょう。ただ、せっかく使うのではあれば、人生における戦略的ツールとして意識して活用するというのもひとつの手ではないかと感じています。

MASAYUKI HAYASHI

« 2010年6月29日

2010年6月30日の投稿

2010年7月1日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
business20
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ