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文部科学省は、3月29日、「学校における新エネルギー活用に関するガイドブック」を公表しました。学校における太陽熱利用、風力発電等の新エネルギー設備の導入、活用に役立てるためにガイドブックとなります。新エネルギー設備導入の意義・効果、設置・活用のポイント、導入までの手順について必要な情報、また、先進事例や関連する国の財政支援制度等を掲載されています。

学校で新エネルギーを利用する意義と効果については以下の3つに分類しています。 

  • 新エネルギーは、国内で生産できる地球温暖化対策にも貢献できる優れたエネルギー源である。
  • 新エネルギー設備を学校に導入することで、子どもたちはエネルギーを身近に意識し、新エネルギーを活用できることを学習したり、太陽や風、地中熱等の恩恵を直接実感することができる。
  • 新エネルギー利用でCO2排出量と光熱費を節減できる。

また、新エネルギー設備の設置・活用では、 

  • 太陽熱利用   
  • 地中熱利用
  • 小型風力発電(風車)
  • 小水力発電
  • 雪氷熱利用
  • 貯雪庫
  • 燃料電池
  • バイオマス(ペレットストーブ)

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の8つが、具体的に掲載されています。

学校現場における自然エネルギーの活用は、CO2削減の効果だけでなく、環境への教育効果も高いと言えるでしょう。本ガイドブックでは、持続可能な社会づくりに貢献する人材教育が重要でであるとし、「新エネルギーについて考えさせる授業のヒント」として、環境省が学習指導要領から環境教育に関連する湯用項目をあげています。

image

少し、話はそれてしまいますが、

2009年12月22日、総務省は「原口ビジョン」を公表し、教育分野においては、「デジタル教科書を全ての小中学校全生徒に配備(2015年)」を目標設定しています(関連ブログ)。

文部科学省が発表した「平成21年度学校基本調査速報」の調査内容によると、小学校の児童数は、7,063,606名で中学校の生徒数は3,600,319名となっています。5年後に児童・生徒数が減少するとはいえ、もし目標設定どうりに進むとすれば、1000万近くの児童・生徒が電子教科書を持つという計算になります。

2010年3月19日、IT戦略本部(高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部)を開催し、新IT戦略「新たな情報通信技術戦略の骨子(案)」を公表しました。ICT教育分野における具体的取り組み例として以下の記載がされています。

情報通信技術を活用した21世紀型スクールへの転換   
情報通信技術を活用して、①双方向でわかりやすい授業の実現(情報端末の一人一台配備とデジタル教科書等を活用して児童生徒の興味や関心を高める授業や子ども同士が教え合い学び合う協働教育の実現等)、②教職員の負担の軽減(校務支援システムの全国普及、学校・家庭・地域の連携の推進等)、③児童生徒の情報活用能力の向上(児童・教員等への情報通信技術教育の充実)、を進め、21世紀にふさわしい学校に転換

21世紀にふさわしい学校に転換していくためには、学校分野における情報通信技術の活用が重要であるとしていますが、デジタル教科書のような機器が学校に普及していくとなれば、学校における電力供給のための環境整備や運用が大きな検討分野となっていくでしょう。

学校分野でのICT環境は大変関心をもっておりますが、学校分野における自然エネルギーの活用など、環境分野の視点からも時々整理をしていきたいと考えています。

MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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