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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2009年10月20日

2009年10月21日の投稿

2009年10月22日 »

10月20日に開催された情報通信学会関西支部大会に参加してきました。今年のテーマは、「クラウド・コンピューティングの衝撃~日本企業の活路を探る」です。昨年の「次世代ネットワークへの期待と要望-いかにして「知の流通」を実現するのか」では、パネリストとして参加させていただいた思い出深い大会です。

今年の大会では、基調講演は、セールスフォース・ドットコム 宇田代表取締役社長が「クラウドコンピューティングの動向と事例」でした。特に米国政府の事例から話を始めたのは印象的でした。

米国連邦政府の「Apps.GOV」で7割から8割はSFDCを使っている事例を紹介し、その後「CHANGE.GOV」の取組みも紹介しています。続いて日本の経済産業省等のエコポイントそして、最近立ち上げられた日本のオープンガバメントの施策の電子経済産業省アイデアボックス」の紹介です。そのほか、山梨県甲府市の定額給付金の紹介など、たて続きに政府・自治体等の公共案件の紹介をしています。海外にデータを置くということに賛否両論もあるようですが、公共機関に浸透しつつあるのは、クラウドへの認知度と信頼感も高まってきているといえるのかもしれません。

続いて、
損保ジャパン、郵便局株式会社、ロ-ソンのバリューチェーンマネジメントの事例紹介がありました。さらに、デルのTwitterのマ-ケティング事例($300万売上)やミクシィとの提携等、ソーシャルビジネスとの連携も強化しています。

NTTとの提携についても触れており、VPNを使ったセキュアなバ-チャルプライベートクラウドについても言及していました。

クラウドの市場については、2011年に17兆円市場に達するとし、オンライン広告よりも市場は大きく、コンシュ-マ向けの最先端のサービスを法人ビジネスにどのように展開していくのかが、重要となってくると指摘しています。

そして、クラウドの定義(ガ-トナの引用)やクラウドのグローバル標準やテクノロジーの話(仮想化、マルチテナント、分散デ-タベース)等についても簡単に説明をされていました。近い将来、日本にデ-タセンターを設置する事を明言していたのも印象的です。

クラウドのビジネスモデルでは、大き分けて「SIビジネス」「アプリケーションサ-ビス」「アウトソーシング」の3つがあるとし、新たなビジネスチャンスが生まれ、IT資産のポ-トフォリオが変わる、と述べられています。

冒頭に政府のクラウドの事例を紹介していたのですが、その他の事例も紹介しています。
モバイルの事例。そして、中小企業の事例のツルガの事例を紹介し、中小企業の生産性向上や地方の雇用促進や在宅勤務・障害者雇用の促進につながるとしています。日本をアジアのITのHUBにしていくことの重要性についても述べられていました。

コモディティ化によるITサ-ビスのビジネス拡大していくとし、IT産業とITサ-ビス産業は大きく違うとしています。SFDCはITサ-ビス産業であると強調されています。最後に、クラウドは、新しいアイデアやビジネスを創っていく。クラウドはあくまでも手段。今後トラフィックは増える、そして、モバイルの進展、これからの産業の成長の余地は大きいとして話を締めくくっています。

宇陀氏の1時間の基調講演の後、各パネリストから15分ほど、各社から説明がありました。簡単にポイントをご紹介しましょう。


まず、郵便局株式会社の岩崎CIOの話では、顧客管理システム等をPaaS上で構築し、PNET経由でプライベートクラウドとを連携させ、いいとこ取りをしながら、運用しているという点です。


インテルの杉原渉外部長の話では、クラウドの概要説明の後、社内の導入の取り組みを紹介しています。そのほか、リッチクライアントPCの重要性や今後のワイヤレスの発展。ユビキタスの次の時代になるとしています。

総務省の情報通信国際戦略局情報通信政策課寺岡課長補佐の話では、スマートクラウド研究会の取り組み、クラウド技術の活用方策、そして、標準化や次世代技術のあり方や国際的ルールのあり方等について説明がありました。スマートグリッドへの活用方向性の一つに入っていました。また、米国連邦政府のオープンガバメントや英国のG-Cloudの事例。現在、総務省等で取組み霞が関クラウドやセキュアクラウドネットワーキング技術の研究開発やグローバルクラウド基盤連携技術フォーラムの取組みが紹介されました。スマートクラウド研究会の報告書取りまとめは来年6月になるということです。

ドコモ関西支社ビジネスソリューション部三木部長の話では、LTEと行動支援型の内容が中心でした。これからは、ソ-シャルサ-ビスの時代になるとしています。クラウド時代のモバイルサ-ビスのあり方や未来予測ができる社会の頭脳となるモバイルの位置づけについて強調をされていました。

その後も、パネルディスカッションが1時間ほどあり、クラウドの問題点や今後、そして、セカイカメラや霞が関クラウドのこれから、など様々な議論がなされました。

最後に懇親会や二次会にも参加をさせていただきました。学会の方々と1日、クラウドの話が聞け、そしてクラウド談義ができたことは私にとっては、とても貴重な1日でした。

MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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