『ビジネス2.0』の視点:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 『ビジネス2.0』の視点

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2009年10月6日

2009年10月7日の投稿

2009年10月8日 »

日経ビジネス(2009.10.1)に『新エネルギーの世紀 「25%削減」を商機に変える』という特集が組まれており、大変興味深く読ませていただきました。

環境関連で金額換算した市場規模は今は20兆円、2020年には約80兆円、そして2030年には100兆円の巨大市場になるとしています。そして、風力と太陽光が賄うエネルギーは地球全体の1割に達すると見ています。

民主党政権は、温暖化ガスの排出量を2020年までに、1990年比で「25%削減」を国際公約としているため、これまで以上に環境分野への投資が拡大することが予想されます。産業構造の大きな転換が生まれ、新しいビジネスも生まれてくることでしょう。

そこで、期待されている一つが「スマートグリッド」です。日経ビジネスの中でアクセンチュアの執行役員のインタビュー内容が記載されており、以下のとおりコメントされています。   

スマートグリッドの登場は、ひょっとするとインターネット革命と同じインパクトを産業界や人々の生活に与えるかもしれない。

米国でインターネット革命が起こったのは、軍事用の「ARPANET」というネットが存在し、冷戦後に民間開放されたことによって今日に至っています。優れた通信インフラが整備されたことが関連産業が花開いた。それが今スマートグリッドによる電力インフラの整備により、同じような革命が起きようとしていると書かれています。

グーグルが次なる成長分野としてスマートグリッドに力をいれているように、IT企業が今後スマートグリッドの分野に力を入れてくることが予想されます。シスコ、IBM等外資系の大手IT企業もスマートグリッドの市場に関心を示しています。

日本は電力網が整備されているため、スマートグリッドで構築する必要性はないと言う意見も多々ありますが、これからの自然エネルギーの利活用を考えていくと、日本だけ採用しないという選択肢はなかなか考えられません。

民主党政権がエネルギー産業を新たな産業の柱に掲げていることもあり、日本においてもスマートグリッドがインターネット革命に匹敵するインパクトをもたらす日がもしかしたら来るのかもしれません。

MASAYUKI HAYASHI

« 2009年10月6日

2009年10月7日の投稿

2009年10月8日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
business20
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ