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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

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2009年7月1日 »

先日、『「スクール・ニューディール」構想』に関するブログを書かせていただいたところ、継続的にアクセスが今でも続いています。「スクール・ニューディール」に対する関心の高さが伺えます。   

文部科学省は、6月25日に『「スクール・ニューディール」構想関係 平成21年度補正予算の概要』を公表しました。総額は4,881億円となっており、内訳の大枠は以下のとおりとなっています。   

(1)学校耐震化の早期推進、太陽光パネルをはじめとしたエコ改修の拡大 2,794億円   
(2)学校ICT環境整備 2,087億円   
1.地上デジタルテレビ(電子黒板を含む)の整備 667億円   
2.学校のコンピュータ、校内LANの整備(公立学校) 1,420億円   
となっています。   

また、同日、6月16日に開催された『「スクール・ニューディール」推進会議』の模様も公開されています。本会議では、塩谷文部科学大臣、二階経済産業大臣、斉藤環境大臣等が主催者挨拶をされており、本会議が重要であることが伺えます。   

大変興味深いのは、実際に電子黒板のデモンストレーションが行われています。デモにあたっては、放送大学、光村図書、日立ソフトが名前を連ねており、日立ソフトの電子黒板を使い、光村図書の「デジタル教材」のデモ等がなされたと推測されます。また、太陽光発電の説明もありました。。   

配布資料では、6月16日に公表された『「スクール・ニューディール」構想の推進に関するお願い』が配布されています(PDF)。

image

(出所 「スクール・ニューディール」構想の推進に関するお願い 2009.6.16)

本構想に盛り込まれた耐震化、エコ化、ICT化や、中学校武道場の整備、理科教育設備の整備は、いずれも将来の学校施設に必要であり、かつ緊急に取り組むべきものとし、積極的な取組みを推進しています。   

また、ICT関係の資料も配布されており、今回の補整で下記のとおりICT環境整備の目標を達成するとしています。   

  • 全てのテレビをデジタル化 【100%】   
  •  校務用のコンピュータを教員1人1台 【100%】   
  •  教育用コンピュータ児童生徒3.6人に1台 【3.6人】   
  •  全ての普通教室に硬軟LANを整備 【100%】   

デジタルテレビの整備においては、50インチ以上の買い替えを想定しており、タブレットPCとの組み合わせも推奨しています。デジタルテレビを使うことにより、迫力のある高画質・高品質な映像により児童・生徒の興味・関心を向上させ、パソコンや、デジタルカメラ、実物投射機等との連携による大きな学習効果をもたらすとしています。   

また電子黒板においては、公立小学校・中学校を対象とし、原則各校1台(希望する自治体は複数台も可)としています。電子黒板を活用した事例として、画面上で写真に書き込み、表示した地図に書き込み、数学の授業風景等が紹介されています。電子黒板は、様々な活用方法が期待されていますが、実際に授業にどこまで活用されるか、教育のデジタルコンテンツの充実度や先生のリテラシーの有無にも左右されるでしょう。   

本施策がどのような効果を生むのか、大変注目されるところです。

MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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