『ビジネス2.0』の視点:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 『ビジネス2.0』の視点

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2009年6月12日

2009年6月13日の投稿

2009年6月14日 »

6月10日(水)~12日(金)に開催された「Interop Tokyo 2009」に参加してきました。参加したのは11日(木)で午前中にIMCの有料セミナーを受講し、午後から展示会場を見学しました。

NEC_0431

ざっとした感想ですが、日立製作所等の大手IT企業が大型ブースで出展せず、また来場者数も昨年度と比べると1割以上も減少し、スペース的にもこじんまりとした印象でした。今年は景気の影響も大きく受けているのではないかと感じました。

本展示会で目をついたのは、クラウドコンピューティング、仮想化、そしてデジタルサイネージです。デジタルサイネージは非常にビジュアルな展示ができるので参加者の興味をひいているのが目につきました。富士通やNEC等はクラウドコンピューティングというキーワードを積極的に使っていました。

富士通のメインブースのはディスプレイに『IT活用の新しい選択肢「クラウドサービス」』というキーワードをのせ、プレゼンされる方もクラウドコンピューティングを連呼していました。富士通は、クラウドサービスの「Trusted Platfom Service」をリリースすることをアナウンスしてから、戦略的にかつ積極的にクラウドというキーワードを使っているという印象です。クラウドを連呼していると、ブースに多くの人が集まってきますので、集客的には効果が高いのではないかと実際に見てみて感じたところです。

NEC_0430

NECは「クラウドコンピューティングの最新技術」をブースの前面に出しており、オープンセミナーのセッションにおいても「クラウドコンピューティング時代のネットワークの省エネ技術」や「クラウドコンピューティングを実現するNECの仮想PC型シンクライアントシステム」等クラウドをタイトルにつけるケースが多く見受けられました。

NEC_0426

NTTコミュニケーションズでは、展示ブースではそれほど大々的にクラウドというキーワードを使っていなかったもののオープンセミナーにおいては、「クラウドコンピューティングは企業システムに浸透するか」、「セキュアなVPNで実現する安心・快適なSaaS/クラウドサービスとは」、「NTTコミュニケーションズのクラウドコンピューティングを含むプラットフォーム戦略について」、「NTTコミュニケーションズが目指す次世代クラウド構想「Setten」について」等積極的にクラウドというキーワードを使うセミナーが目につきました。

昨年のInteropでは全くといっていいほど「クラウド」を目にすることがなかったのですが、今回は日本のIT企業も積極的に「クラウド」というキーワードを企業のサービス戦略のメインの一つとして展開してきているという印象を持ちました。日本のIT企業がGoogleやAmazonやMicrosoft等、どのように差別化し優位性を高めていくのか、注目されるところです。

MASAYUKI HAYASHI

« 2009年6月12日

2009年6月13日の投稿

2009年6月14日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
business20
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ