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金曜日の会社帰りに都内のある大手量販店の携帯電話コーナーに足を運んでみました。携帯電話のコーナーは人でごった返していました。目的は、東芝の「T-01A」を触るためです。少し様子を見ていると、多くの人が「T-01A」をとってみたりしており、他の携帯電話と比べるとやはり外見のデザインから真っ先に触ってみるという傾向があるように見受けられました。

店員は、「iモードメールが利用できないのですが・・・」という言葉を頻繁に使っており、購入を検討している人が「それはつらい・・」等と断念している言葉を数多く耳にしました。そこにいたのはわずか10分程度だったのですが、その間多くの同様のやりとりを目にしました。

端末そのものに、魅力があっても、iモードメールが利用できないのは多くのユーザにとっては致命的なようです。店員さんは、条件つきでiモードメールが利用できる方法が二つありますと話していました。

一つは通常の携帯電話を残しておいて、iモードメールを見るときは、カードをいれる。もう一つは、iモード.netを契約し、「T-01A」に入っているiモード.netのアプリケーションを立ち上げればiモードメールを読むことができます。ただし、自分からアクセスできないと読めません。

という趣旨の内容でした。

さらに、   

「iモード.net」を利用するには、通常のiモード利用料の315円、「iモード.net」の利用料が210円、合計525円かかります。

この言葉を聞いて残念がる人もいました。プッシュ対応していないiモードメールが525円もかかるのはかなり高く感じるかもしれません。

5月29日の「T-01A」の製品発表会では、CMでの元サッカー選手の中田氏を起用が発表され、東芝の副社長、NTTドコモの執行役員、マイクロソフト日本法人社長、そして、クアルコムジャパン代表執行役会長兼社長と各社の幹部が顔をそろえていました。各社の「T-01A」への本気度が伺えます。

一方、ユーザ側が残念がる姿を見ると、長年iモードの文化が根付いてきている日本にとっては、iモードメールから一歩離れるというのは相当勇気がいるのではないかと考えています。

私自身は、iモードメールはそれほど多くは利用しません。しかしながら、友人や家族など、やりとりする人もそれなりにいますので、iモードメールをプッシュ対応させない形で利用することはかなり勇気のいることです。メールを送信する側は、きっとすぐに読んでいるだろうと思うため、レスポンスが遅くなると、人間関係を損ねてしまうこともあるかもしれません。iモードメールを頻繁に利用する人はなおさら厳しいのはないでしょうか。

HT-03AとT-01Aの登場は、久しぶりに買ってみたいという意欲がわきました。しかしながら、iモードメールという大きなハードルを越えていかなければなりません。そう考えると、これから新たに導入を検討する企業の導入が先行していくのではないかと考えられます。中田氏の起用によって、どこまで一般消費者まで広がりを見せるかも注目されます。

できるだけ早く、AndroidやWindows MobileのOS上でiモードが利用できるようになることを望んでいるところです。。

MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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