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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

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2008年11月20日 »

11月18日に開催されたNGN+S 2008 Autumn」に午前中のみ参加してきました。今年で第8回目となり、内容もだんだん濃いものになってきました。しかしながら、参加者は前回よりもやや少少なかったような気もしています。前回は5月に開催され、これからNGNが普及していくということでユーザの関心事が高かったような気がしますが、今回はやや落ち着きを見せているというのが個人的な感想です。 

   
まず、リックテレコムの主催者側の挨拶がありました。   
NGNの提供エリアは拡大傾向にあり、今後はQOSとセキュリティをどう使うのかというのが最大のテーマであるとしています。注目しているのは、ITサービス基盤となるSDP(Service Delivery Platform)です。SDPをたてて、様々なアプリケーションを展開をしていくことが重要なテーマとなるとし、「SaaS over NGN」がその一つのキーワードになるとしています。そして、NGNは今話題のクラウドコンピューティングにもつながるとしています。IPTVやFMC等未来を先取りするテーマになると紹介し、挨拶を終えています。

次に、基調講演でNTT持株会社の宇治副社長の講演を聞きました。   
タイトルは、「サービス創造グループを目指して~ブロードバンド・ユビキタス社会に向けてのNTTグループの取組み~」です。まず、情報通信の取り環境や政府のICTに関わる取り組み、FTTHやモバイルなど加入者数の推移などの紹介がありました。その後、NTTグループのビジネス戦略の話になり、NGNの特徴や標準化の動きが紹介されています。NGNはこれまでの電話回線とインターネットのいいとこどりをしている点も紹介しています。NGNのエリア展開については、2011年までに既存のBフレッツ網と同等のエリアまで展開していく予定とのことです。 

10月末現在で、フレッツ光ネクストの開通状況は50,000回線となっており、今後開通数は増えていくとしています。Super3Gの紹介もし、2010年以降にLTEが普及していくことを説明しています。NTTグループが掲げるブロードバンドユビキタスの展開方針を紹介し、2010年にはフルIPネットワーク基盤を構築し、2011年にはサービス融合の本格化、そして、2012年にはブロードバンドユビキタスの本格的展開とし、同時にNGNへのマイグレーションへの完了次期であるとしています。

NTTグループは、事業構造の改革も目指し、2012年にはレガシー収入を25%にする目標を掲げています(2007年は48%)。そして、今後の方向性は①IP系、②ソリューション分野、③国際ビジネスを3つの柱としNGNは①のIP系になるとしています。 

今後のブロードバンドビジネスの展開としては、SaaSビジネスが拡大傾向にあり、NGNでよりセキュアにSaaSを利用するパターンが増えてくるとしています。また、パートナリングの強化を図っていくとしています。

次にNTTグループが掲げるSaaS over NGN構想を紹介をしています。SaaS事業者向けのSaaS基盤を構築し、自らもSaaSアプリケーションを提供していくとしています。また、NTTコムとNTTデータのSaaS基盤の事例も紹介しています。来年にはその基盤を提供していくようです。 

その後は、ビジネス向けにおいては、ハイビジョン映像を使ったテレプレゼンス、ワークスタイルの変革、デジタルサイネージ(実証実験の紹介)を紹介しています。ホーム向けにおいては、IPTV、高品質ひかり電話等を紹介しています。テレビの有料サービスについては、2007年の利用ユーザは1000万ユーザですが、2014年には3000万弱のユーザまで拡大し、IPTVはそのユーザの増加に貢献していくとしています。高品質の光電話は実際に今の3.4KHZの音声品質からNGNの7KHZの品質を音で流し、その音声品質の違いを強調していました。 ライフサポートの分野においては、ホームセキュリティやリモートメンテナンス、教育サービス(教育メタバース)、遠隔保険指導、遠隔病理診断などの事例を紹介しています。

最後にICTによる成長に向けてというテーマで、これからはソフトウエアの時代で、パブリッククラウドやプライベートクラウド等のクラウドの充実への貢献をしていくとしています。 
 

以上メモ終わります。

MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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