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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2008年7月3日

2008年7月4日の投稿

2008年7月5日 »

既に多くの方がブログでご紹介されていますが、IBMがブロガー向けに主催したGlobal CEO Studyに参加してきました。

CNETそしてITmediaオルタナティブ・ブログ、そしてIBMのブロガーなどおそらく20名以上のブロガーの方が参加されていたと思います。ブログの中ではうまく表現できませんが、正直、かなり盛況で、講演と情報交換の内容かなりハイレベルだったと思います。

今回のアジェンダは、以下のとおりです。

- Global CEO Study 2008概要

- 世界のCEO、日本のCEOの動向

- 未来企業のチェックシート

- Q&A

- コミュニケーション・タイム

Global CEO Study 2008の規模は、全世界のトップ企業のCEOと公共機関のトップ1130名が参加し、日本も121名のCEOが参加しています。調査方法は、IBMビジネスコンサルタントによる直接インタビューがメインとなっています。

CEOの多くは、2006年と比べても抜本的な変革を求めており、特に日本はその意識が世界と比べて高い一方、実現度は低く、成長戦略に向けてのジレンマが見受けられます。

グローバル企業の動きを少し整理してみましょう。グローバル化には大きく分けて「International(国際企業)」、「Multinational(多国籍企業)」、「Global Integrated Enterprise(グローバルインテグレーテッドエンタープライズ)」の3つにカテゴリを分けています。

最初の「International(国際企業)」とは、「海外で作る・海外で売る」が基本構造で海外の子会社が本社の戦略を実行し、プロセスの効率化を図る企業。

「Multinational(多国籍企業)」とは、「海外への権限委譲」が基本構造で海外子会社は各地域市場への適合していく企業。

そして、3つめの「Global Integrated Enterprise(グローバルインテグレーテッドエンタープライズ)」とは、「地球で一つの会社」とし、世界中で一番ふさわしい場所にそれぞれの機能を分散させ、適正な場所で、適正な時期に、適正な価格で経営資源を最適化する企業を意味しています。そのためには、知識の移転や共有や活用なども今以上に必要となってくるでしょう。

このGlobal Integratedの目指す方向は、世界にひとつの企業としてのビジネスモデルへと、継続的に変化していくことです。

グローバル化が進展する昨今、企業は世界中の優れた能力をどのように活用していくのか、CEOの手腕がさらに問われることになるでしょう。また、Global CEO Study 2008以降の調査結果もどのようになるのか大変興味があるところです。

質疑応答の時間は、やはり多くのブロガーが参加するだけあって、非常に活発でした。テーマの一つになったのは人間とIT。やはり、企業の成長のベースにあるのは、やはり人材です。個々のスキルとモチベーションをいかに高め、人間とITを融合させていていくか、この先も企業が「地球で一つの会社」として継続的に成長していくためのヒントはここにあるのではないかと感じているところです。


MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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