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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2008年7月2日

2008年7月3日の投稿

2008年7月4日 »

やはり日本人はブログが好きなようです。

総務省 情報通信政策研究所(IICP)が7月2日に発表した「ブログの実態に関する調査研究」によると、インターネット上に公開されている国内のブログの総数は、約1,690万(記事総数は約13億5,000万件。)、データ総量は42テラバイトとなっています(2008年1月の数値)。また、仕様言語別では日本のブログ数の比率が37%と、英語の36%を抑えて1位となっています。

blog 

ブログの投稿数は、2004年から2005年頃にかけて1ヶ月あたりのブログ数が70万近くまでいきましたが、今も40万から50万程度と高い数値で推移しています。また、アクティブブロガー数も300万とほぼ横ばいで推移しています。新規ブログが開設される一方、更新されなくなった既設ブログも多いようです。

そして、記事数の推移ですが、同様の傾向があり、2004年から2005年頃がピークでしたが、近年も毎月4,000万から5,000万件程度で推移しています。日本の人口を考えると相当な投稿数(記事数)だと思います。

ブログのコンテンツの傾向を見てみるとどうでしょうか? やはり画像や動画ファイルの投稿が増え続け、2007年後半にかけてやや落ち着いてきています。やはりブログのコメント機能は、ブログ開設経験者は8割が利用しているようです。そしてスパムブログも12%を占めているのが実態です。

ブログ開設の動機は、内面的な効用を重視する「自己実現」が30.9%、「コミュニティ」が25.7%、そして、自己の情報を整理・蓄積する「アーカイブ」が25.’7%と上位を占めています。おそらく、ITmediaオルタナティブ・ブログの多くは、「アーカイブ」の部類に入るのではないかと推測されます。

傾向から見ると、ブログの数と投稿数(記事数)が増え続けることは考えられにくく、今の数という視点で言うと成熟期に入っていると言えるでしょう。これからは、画像や動画などのコンテンツは増えることが予想されます。消費者によるメッセージの発信は、CGM(Consumer Generated Media)と呼ばれるように、引き続きある一定の影響力を持つことが予想されます。しかし、スパムブログがこれからさらに増え続け、法制度で規制がかかる等ことがあれば、ブログの進展にブレーキがかかってしまうことも考えられます。

そして、ITmediaオルタナティブ・ブログのような実名によるIT等の専門ブログがこれからも増え続け、そしてどのような立ち位置になっていくのか、私自身も当事者ですが、その動向に注目してみたいと思います。


MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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