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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

【ITエンジニアセカンドライフ】3ヵ月完全休養

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ITに強いビジネスライターの森川です。

前回の続きです。

週4日の常駐にも関わらず、なかなかの報酬をいただいていたITコンサルタントの仕事でしたが、1年半ぐらいで気持ちは疲れ果てていました。

大きく3つの理由がありました。

まず報酬の割りに仕事はそれほど大変ではなく、残業さえほとんどなかったのですが、そのためクライアントに貢献できている手応えがなかったこと。

辞めることを先方のマネージャーに伝えたときに、「いてくれるだけでいいんだけど・・・」と引き留めてくださったのですが、嬉しい反面、逆にその程度の存在なのだと感じざるを得ませんでした。

よくリストラの手段として、給料はそのままで閑職に追いやるという話を聞きますが、これは本当に効果的なんだと思います。貢献感がないと意欲もなくなります。

2つ目は、人間関係。これについては詳しく書きませんが、私の落ち度でそれまで良好だった人間関係を壊すような「事件」になりました。ただ私が悪かったとは言え、所詮「自分は外部の人間だ」ということを思い知ることになった出来事でした。

3つ目は、これが一番大きな理由なのですが、週4日×8時間とはいえ拘束されたこと。会社員の方々から見たらとんでもない話だと思うのですが、しかし結局通勤しているという状態は、私としては何のために独立したのだろうという疑問に繋がりました。

これでは、単に「保証のない会社員」だと思ったのです。

コンサルタント在任中も、残る週3日でセミナーの講師をしたり、執筆活動をしたりしていたのですが、こちらを中心でやりたいという気持ちが、日に日に強くなっていきました。

元々最初の半年の常駐を終えたらそうするつもりでいたのですが、とはいえどうやってコンスタントに仕事を取るのかがよく分からずに先延ばしにしていました。

半年の常駐を終えたときに、既に独立して生計を立てていた知人のMさんに、起業コーチをしてもらっていました。その勧めでメルマガを発行したり、ブログを書いたりしていたのですが、それがどう仕事に結びつくかがイマイチ分かりませんでした。

とはいえ、常駐のコンサルタントを辞めるのであれば、何とか仕事が取れるようにならないといけません。

Mさんに辞めることを伝えたところ、「森川さんの仕事はBtoBだから、仕事を取るには法人化したほうがいい」と言われ、まずはその準備をすることにしました。このとき既に処女作の発売が決定していたので、それをブランドとして活かせばなんとかなるという思いもありました。

ただ、その前にとにかく休養が欲しい。

ということで、常駐コンサルタントの仕事を辞めたのが2007年9月。その後2007年一杯を私は、釣りと読書で過ごしました。

あれだけ遊んでいた大学時代でも3ヵ月丸々(実際には年が明けても仕事がなかったので、それ以上なのですが)遊び呆けたことはありませんでした。

その間、預金残高がどんどん減っていっただけで、あまり良い思い出ではないのですが・・・。

年が明けて、法人化の準備を始め、忘れもしない2008年2月26日に「株式会社ITブレークスルー」を設立しました。

しかし、法人化は私にとっては悪手でした。

【教訓】

  • 人間のタイプにもよるが、報酬が良くてもそれだけでは幸せにはなれない
  • 報酬も重要だが、それ以上に貢献できている手応えが大切
  • 個人事業主が企業に常駐する場合、いくら慣れ親しんでも自分は外部の人間だということを忘れてはならない
  • ただ目的なく3ヵ月遊び呆けても、お金がなくなるだけでむなしい

今回に限らず、教訓というより笑える話かもしれませんね。とはいえ、こういうことが分かっていないで痛い目に遭う人を、自分も含めてたくさん見てきたのも事実です。

つづきはこちらへ。


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