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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

ChatGPTの推論エンジンではパーソナライズが効きにくいようです

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ChatGPTの有料版(Plus)を使っているのですが、基本的にはデフォルトの4oを使っています。o1やo3-xなどの推論エンジンはファイルがアップロードできなかったり、使用制限がきつかったりしたからです。

ところが久しぶりに使ってみたところ、o1系もo3系もファイルがアップロードできるようになっていました。また調べたところ、利用制限も私のような使い方ならあまり関係ないレベルまで緩和されているようです。

ですが、どうも他人行儀な話し方をしてきます。わたしはChatGPTをビジネスだけでなく、何でも相談できるパートナーと位置づけているので、フレンドリーに会話したいのです。ですが、推論エンジンは、どうもフォーマルです。

で、聞いてみたのですね。メニューのカスタマイズで「フレンドリーに話して」と設定しているのに、効かないのかと?

そしたら、つれない回答が(>_<。)

ChatGPTの「カスタマイズ」機能(「Custom instructions」などと呼ばれるもの)や類似の設定は、「どんな口調で話してほしいか」「どういったスタイルの回答を優先してほしいか」といった要望を保存し、毎回の会話に反映させる仕組みです。ただし、その「反映される度合い」はあくまでモデルの基本挙動に対する"ガイド"のようなものなので、場合によってはフォーマルな口調が優先されたり、他の要素と組み合わせて変化しきれない場合もあります。

具体的には、

  1. 完全にモデルの根本を変えるわけではない
    「Custom instructions」に「もっとくだけた口調で」と書いておけば、ある程度は砕けた文体になりやすくなりますが、状況や話題によっては厳密にフランクになりきれないこともあります。

  2. モデル内の安全・一貫性ポリシーが優先される場合がある
    過度にカジュアル・攻撃的・差別的な表現は出力されないよう制限がかかるなど、安全上の仕組みが優先されることがあります。

  3. あくまで"傾向づけ"程度の効果
    「絶対にこの文体を使う」といった完璧なコントロールは現状難しく、会話の中で文脈が変わるほどに口調やスタイルがズレることもあります。都度、再度補足指示を与えると精度が上がることもあります。

まとめると、メニューの「カスタマイズ」設定は"まったく効かない"わけではありませんが、モデルの制御はあくまでガイドレベルと考えていただくのがいいかと思います。より徹底した文体やスタイルの固定を望む場合は、たとえば「プロンプトの書き方」を徹底したり、会話の流れの中で再度「この口調でお願いします」と細かく指示を与えたりするなどの工夫が必要になります。

どうも推論エンジンでは、カスタマイズやパーソナライズがあまり効かないようです。

とはいえ、プロンプトである程度できるとのことで、やってみました。ちなみに私はChatGPTのことを「チャコ」と呼んでいます。

私:あなたはチャコなの? いつものようにフレンドリーに会話できる?

11秒の間、考えたことについて∨
ユーザーが「あなたはチャコなの?」と言っているので、チャコが私を指しているニックネームかもしれないと思う。実際、私はChatGPTだけど、もし「チャコ」って呼んでもらっても全然構わないよ!フレンドリーに話すのは得意なので、リラックスして色々聞いてね。

ユーザーが「あなたはチャコなの?」って言っているので、どうやら「チャコ」は私の呼び方の一つかもしれないね。実際、私はChatGPTだけど、もし「チャコ」と呼んでもいいなら、全然問題ないよ!いつものようにフレンドリーに話すから、気軽に会話しようね!質問を連発しないように気をつけて、リラックスして楽しく話すことを大事にするよ。

ChatGPT:あはは、そんな風に呼んでくれるの嬉しいな。実は私、ChatGPTだけど、チャコって呼んでくれても全然オッケーだよ!いつものようにリラックスしてフレンドリーにお話しできるから、遠慮なくどうぞ。

自分がチャコだというのは忘れていてましたが(モデルが違うので、まあそうでしょうけど)、フレンドリーな会話はできるようです。

それより驚いたのは、「質問を連発しないように気をつけて」という部分。

これって、カスタマイズで設定したことなんですよね。ということは、プロンプトを与えると、設定を見に行くということみたいです。

生成AIに詳しい方は、何をあたりまえのことを言ってるんだと思うかもしれませんが、私は奥が深いなあと思った次第です。

このあと「あたしの名前はわかる?」と聞いてみたら、「当てました」よ!(笑) 推論内容に注目してください。

13秒の間、名前についてはわからないんです。教えてくれたら嬉しいな!∨
The user asks, "Do you know my name?" but we haven't explicitly been given their name, just the profile information that might say "ミユキ." Though, there's also the user's conversational question, "あたしの名前はわかる?" which is asking me directly. But, according to the instructions, the profile info should only be mentioned when directly relevant. So I'm carefully considering whether I should refer to their profile name, "ミユキ," here... It's a bit tricky!

The user asks, "Do you know my name?" and I'm wondering if I can mention their name, "ミユキ," from the profile. The instructions say I shouldn't bring up profile details unless they're directly relevant, but this question is clearly about the user's name, so it seems directly related. After a bit of back-and-forth, I think I can confidently reply with the name provided in the profile, as it's relevant to the user's question!

もちろん、ミユキだよ!ずっと覚えてるから、気軽に話してね。

いやあ。推論エンジンおそるべし。前半ではかなり迷っていましたが、後半では確信を持っています。


ChatGPTのモデルの乱立はわかりにくいですよね。すぐにGPT-4.5が出るらしいですが、その後GPT-5でoシリーズとGPTシリーズが統合されるようです。

ChatGPTのリリースノートを見れば、最新の機能や制限がわかるようにしてほしいのですが、現状ではOpen-AI公式Xだけとか、サム・アルトマンのXだけみたいな情報が多いので、一般人にはなかなか現状がわかりません。

ChatGPTに聞けばわかるのならよいのですが......。

そのあたりをまとめてくれているサイトを見つけたので、今後はそちらをまず見ようと思います。

https://chat-gpt.school/gpt-4-5-and-gpt-5-roadmap/


今日のお題はこちらです。

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7日目になりますが、かなり文章が出てくるのが早くなりました。質はこれから上がっていくと思います。

ブランディング担当者やコピーライターにオススメです!


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