中小企業は借金できるうちが花、かも
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e-Janネットワークスさんが無借金経営になったという報告を、坂本さんがされていて、とても素晴らしいです。昔の苦労のお話をお伺いしていたので、素直に嬉しく感じます。
で、それを受けてマリコさんが書かれているブログに、何か呼ばれているような気がしたので、ちょっと書いておきます。
当社は、2008年に設立したのですが、設立当初は小さい会社でいいと思っていたので、合同会社という形で創業しました。以前であれば、小さい会社は有限会社でスタートするのでしょうが、2005年以降は設立出来なくなっていますので、最初は合同会社。これが失敗だったんですねぇ。
まず、銀行(いわゆるメガバンク)に行って、口座を作ろうと思ったら窓口の女性から「これ(合同会社)、何ですか?」と聞かれてガックリ。その後も、取引先が知らない、といったことが多く、このままでは先行きがしんどいな、と感じたので株式会社に組織変更を行ないました。資本金は同じだったので、実質は単に見た目が違うだけなんですが。
株式会社になったら、まず借金をしてみようと思ったので、区の制度を使って少しばかりお金を借りることにしました。これは税理士のアドバイス。理由は、創業当初は限りなく金利がゼロに近い、創業向けの融資制度があるので、それを使えること。そして、マリコさんがアドバイスを受けたように、借りれるときに借りておく。つまり、何年か経って、もし苦しくなったときには、どこからも融資を受けるのが難しいのですね。そういった時にも、融資を受けた実績があると、そこに相談することが出来る(可能性がある)から。
マリコさんが書かれているように、日本の銀行は「お金を持っている法人に貸す」のが主流で、「お金のない人には貸さない」というのは暗黙のルール。ま、個人で考えてみると分かりますが、お金のない人が「来月返すから1万円貸して」と言われると、返済してくれる根拠がない限り貸さないですよね。(個人的な関係は別として)
経営者は、自分の会社が右肩上がりになるように全力を尽くすものだと思います。ただし、それは決して直線ではなく、デコボコがあるもの。そのために、資金繰りに四苦八苦してしまい、本業に注力できないのはしんどいものです。そういう時のためにも、手元資金を増やしておく、というのは大事なことだな、というのが僕の意見です。ただもちろん、どう考えても要らないくらいの大金は借りるべきではないでしょうし、増えた手元資金は緊急時以外には手を付けない、というもの大原則であることに違いはありません。
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