「この日がくる」と信じていた (^^)
おはようございます。
今朝もすっきり青空。湿度が下がると楽ですね。
===ほぼ毎朝エッセー===
よく、「借金ができるのは男の甲斐性だ」などと言います。
でもしない方がいいです。
借金できる分だけお金は使い込んでしまうものですから。
そういう自分のダメさを身をもって体験しました。
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2000年、起業当初から開発で順調に使いこんで膨らむ借金。
東レからもらった融資の枠の分だけ借りて使ってしまう。
枠の限界に近付くと夢を語って枠を拡大してもらう。
そして2002年末、ようやく開発できたCACHATTO。
ところが品質などの問題だらけで全く思ったように売れず。
ダボハゼ的に広げていた事業を「CACHATTOに集約すること」、
これを条件に、東レから事業の継続はなんとか認めてもらう。
一方、「これ以上の融資は無いです」と、キッパリ最後通告。
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それからは月末残高が毎月数百万円という3年間。
役員報酬は80%カット。手取り殆どなし。
ただし社員の給与に関してはカットも遅延も発生させず。
お金がどんどん出ていく怖さ、お金をいただく難しさ、ありがたさ。
今思い出すと真空状態の中のようです。息ができないような気持ち。
息をしていてはいけないような罪悪感。
当人は「何とかできる」と信じてあっけらかんとしていましたが、
周りにはさぞかし心配をかけていたことだと思います。
東レの方々は「よく信じてくれていた」と思います。
本当にありがたいことです。
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昨日、担当者から東レへ、最後の融資返済の連絡をしてもらいました。
8月末に実施予定。一時は6億円近かった借金がついに完済できます。
実に13年がかり。長かった。。
そして、万事塞翁が馬。
今があるのはその融資枠と許容期間がいただけたおかげです。
CACHATTOが市場に受け入れてもらえるまで、タイト感の中で耐える。
できる最大限のことで、身の丈にあった工夫を続けるしかないです。
振り返ると何が幸運だったのか何が不運だったのか、全く分かりません。
ただ、心中に変わらず存在していたのは、「この日がくる」という盲信。
そしてついに「この日」がやってきます。これで晴れて無借金経営。
ここは素直に感謝の気持ちと喜びを表現してから、リセット。
次なるチャレンジへと身を転じます。やらなければいけないこと満載です。