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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

「時給1,000円払ってるじゃん!」で終われない、終わらない時代

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山口陽平さんが「制服型のネット炎上が起きる理由」というブログを書かれていて、最近特にチェーン展開をしている飲食店、有名なファーストフード店で、アルバイトをしている人たちが、結果的に不謹慎な写真をツイッターなどにアップして、それが原因で問題になり、中には店舗を閉めて立て直しを図る企業まで出てきて、営業に支障が出ているようなところまで出てきています。

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僕自身も最初は「バカだなあ、なんでわざわざそんなことするの?」と思っていたのですが、山口さんはもっと深く考察されています。

アルバイトの人たちは仕事がおもしろくないとか、職場を困らせてやろうというネガティブな気持ちであのような不謹慎な行為をしているとは思えません。むしろその反対で、その仕事をしていることを誇りに思っているのではないでしょうか?すなわち仕事場で制服を来ていること自体を自分の身の回りに自慢したいという気持ちがあり、それがおもしろおかしいことをしたいという欲求と結びついてあのような不謹慎な行為になっているのではないかと考えられます。

なるほど、そう考えると、明らかに問題になることが分かっているのに、わざわざそういう所業に走る心理が分かる(理解できるという意味ではなく)気がしますね。

これは「飲食店だから」と考えると、「うちは(飲食店じゃないから)関係ない」となりがちですが、自分の職場に置き換えて考えることが大切な気がしています。自社の社員、パートタイマー、アルバイト、研修生など、自社の職場にいる人たちが、見えないところでそういう所業に走っていないか、あるいはそういう潜在意識がないだろうか、もしそうだとしたら、どういう予防が必要か、といったことです。

「うちは、よそ(同業他社)より給与(あるいはアルバイト代)が高いから大丈夫」ということを言う人がいます。それはそれで大事なことですし、そのことで採用しやすい、ということもあるでしょう。あるいは、離職率を減らすことが出来ているかもしれません。また、給与が高いというモチベーションを維持できているかもしれません。

ただし、それだけで安心というより、その社員、あるいはアルバイトの人たちに対する「配慮」や「ケア」が出来ているか、というと、必ずしもそこだけでないのが、人間の面白いところであり、ある意味で面倒くさいところなのだと思うのです。実際、「あの会社ってすごいよね」と言われるような会社でも、やっぱり辞める人はいるわけです。「これだからもう満足」なんて人は少なくて、もっともっと、を求めるところがありますよね。そして、それは必ずしもお金だけではない。

上司や経営者はもちろん、周りの先輩や同僚たちによる「ケア」、そしてそこに至る「コミュニケーション」がとても重要な気がしました。そして、こういうコミュニケーションを楽しめるような工夫が必要になってくるわけですね。でないと、今度は先輩や同僚たちが疲弊してしまいますから。

「こうすれは完璧!」といった対策はないと思います。日々の積み重ね。僕自身も真剣に考えないといけない、と再認識です。

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