決められたことすら出来ない人間に任せる上司はいない
おはようございます!スカイツリーが天窓から見えるところに住んでいる大木です。ここのところ、観光バスが増えてきて、いよいよ開業なんだな、と感じる毎日です。
新入社員の研修真っ盛りの企業もあれば、そろそろ研修を終えて現場に配属される企業もあるようです。昨日も、とある家電量販店で新人らしき女性が対応してくれたのですが、しどろもどろで大変そう。すかさず先輩がフォローに入ってくれました。さすがです。
さて、現場、特に営業に配属されるようになると、いつまでも先輩は同行してくれません。自分でアポイントをとり、スケジューリングして行動するようにならなくてはなりません。つまり、自己管理ですね。この頃になると、「自分で決められる」ことを、「自由にやっていい」と勘違いする人も出てくるようです。
例えばこうです。 ある企業では、一日5件は訪問してくること、というルールがあるとします。1日5件は、商談が盛り上がってくると結構忙しいスケジュールかも知れませんよね。移動も短い距離とは限らないでしょうし。しかし、ルールとして決まっているのは事実です。それを守らない、守れない場合には、上司の承諾を得るか、せめて事後でも報告が必要、というのが一般的だと思います。特に新人ですから。
しかし、中には事後報告すらしない人がいるそうです。SFA(営業支援システム)に入力しているからいいだろう、ということであるようですが。会社という組織に属していると、当たり前ですが様々なルールがあります。そのルールさえ守れないようですと、社員とは認められないことになります。
僕は、考えようによっては、ルールは社員を守ってくれるものだと思っています。5件訪問する、ということだけがルールなのであれば、まずはそれをしっかり守っていれば、成績が上がらなくても上司や先輩がいろいろとアドバイスしてくれたり、同行をお願いしても聞いてくれると思うのです。行動目標は守っているわけですから、どこかをプッシュすれば結果は出てくる。先輩はそのように考える、と思っているんです、僕は。
実はこの話は、大前研一さんの「考える技術」という本にも出てきます。大前さんが某企業のトップセールスの方とワーストセールスの方の両方にヒアリングしたところ、トップセールスは一日10件訪問していると言う。一方、ワーストセールスのほうは一日7、8件を訪問しているとのこと。この、2、3件の差が問題なのでしょうか。
大前さんはそれを確認するために、ワーストセールスの方の車で同行することにしたそうです。すると、いつも訪問していると報告している企業への道順を間違える。近くまで来ているのに、一方通行を間違え、なかなか到着しない。結局その日は、3件目にたどり着くのがやっとだったそうです。つまりこうです。この人は、実は7件、8件も回っていなかったのですね。いろいろ理由はあるのでしょうが、「訪問していなかった」というのが事実です。こうなると、上司はこの人を守ってあげることが難しくなります。場合によっては、ウソの報告をしていた、ということで何かしらの処罰があるかも知れませんよね。
もちろん営業は訪問件数が全てではない、ということはあると思います。しかし、決められたことすら守っておらず、さらに結果も出ていない、となると、誰も守ってくれないのではないか、と思います。その逆に、結果は出ていないけれど粛々と行動している新入社員には、「ちょっとあいつに任せてみるか」ということにもなる可能性があると思うのですよね。
僕は、営業マンも経営者も、今の結果は3ヶ月、半年前の行動の結果だと考えています。3ヶ月前に一生懸命やっても、その場ですぐに結果はでない。その結果がでるのは3ヶ月後の今、なんです。その逆に、3ヶ月前が調子よくて、ついつい調子に乗ってサボっていたら?その跳ね返りは今ごろやってきます。今はとても苦しいはず。そんなふうに考えると、自分をコントロールしやすいのではないかな、などと感じる週末です。