【121日】+有給休暇をどう考えるか
永井さんの「【国際比較、グラフ付】少ない有給休暇を、なかなか休めない日本人」を拝読して。
休めない、休まない、いろいろあるのでしょうが、日本の中小・零細企業の多くは有給休暇をきちんと消化していないのではないでしょうか。
そして、その経営者の中には、
「そもそも日本は休みが(祝日を含めると)多すぎる」
と考えている方も少なくないようです。僕も、そういう人を何人か知っています。
まぁ、有給休暇だけ比較してもしょうがないので、年間カレンダーに基づいて考える必要があります。中小・零細企業には、土曜日に仕事をするのは普通、というところもありますし、建設業界も土曜日には普通に工事していますよね。
正確に考えるには、何日ではなく、何時間で考える必要があるんでしょうけどね。週に40時間というのが本来の考えであるならば、平日が7時間なら、月曜日から金曜日で35時間、土曜日に4〜5時間働く、という会社もあります。
ま、細かく考え出すときりがないので、当社の場合で考えてみます。当社の年間カレンダー(2010年度版)では、土日+祝日+特別休暇(年末年始)で121日です。さらに、有給休暇は初年度10日ですから、131日、つまり働く日数は365ー131=234日になります。つまり、年間日数の3分の2以下が働く日数、ということですね。
さて経営者の視点に戻りますと、年間の3分の2以下を働く人の年収を決めるわけです。月収がベースの会社もあるでしょうが、当社は年収がベースで考えています。
あまりお金の話になると生々しくなるので省略しますが、会社が存続するためには、「社員は毎日働くもの」という前提では破綻してしまう、ということです。副業禁止も、もしかするとその延長かも知れませんが、社員を拘束しすぎてもいけないわけです。
年間の3分の2以下だけ働く人で、どれだけバリューを出すか。そのバリューを最大化させる施策は何か。そして、それをいくら(給与・賞与など)で評価するか。
「休日が多すぎる」なんて思い込んでいる経営者の皆さま。僕なんぞが偉そうなことを申し上げて恐縮ですが、冷静に考えてこういうロジックでないと会社、そして業務は破綻することを、ときどきでいいから思い出さなくてはならないですよね。僕を含めて。