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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

中国の日系企業が、リストラばかりという誤解

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 遅れて読んだ3/16日号の日経ビジネスの時流潮流に「中国、リストラ禍の日系企業」という2ページものがありました。
 いろいろな日系企業が、工場撤退となる例は少なくても、リストラはどんどん始まっており、中には中国人労働者に囲まれる経営者が出てきた、といった不安な記事です。
 その中に、JETRO(日本貿易振興機構)やコンサルティング会社が「リストラ講習会」を主催している旨がありました。コンサルティング会社の例は知らないのですが、JETROが・・・と書いてあると、そこばかりが強調されます。

 僕がJETROの方から伺っている限りでは、リストラや撤退についての相談は最悪のケース。いま大切なことは、日系企業が中国で困らないように、拡大への模索や、場合によっては資金調達の相談を中心に展開している、というお話ですし、実際にそういう窓口も開設されています。

 こういった日本を代表するビジネス誌が、タブロイド的な視点で問題を取り上げると、そこばかりクローズアップされてしまい、マクロ的な情報を得にくくなってしまうように感じています。

 とはいえ、苦労している日系企業があるのも事実ではあると思います。ただ、そこばかりにフォーカスしてしまい、企業も「うちだけじゃない」という言い訳に走るのは正しい判断ではないように感じています。また、最大限の努力をすることを忘れてもいけないわけですよね、当たり前ですが。
 「そんなこと、お前に言われなくても分かってる」と言われるかも知れません。十二分に考慮されているかも知れませんが、ちょっと偏ったように感じたので、気になりました。

 日経ビジネスは、始めて日経新聞からの出向者ではない編集長が就任されたそうです。ぜひ、今までのレベルを保ち、今までにはない視点も加えて、興味深い書面作りをお願いしたい次第です。

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