沖縄に進出して失敗する人の傾向
沖縄で会社を作って1年を超えました。
沖縄には、他都道府県、いわゆる本土(内地)から、ビジネスを求めて進出してこられる方が少なくありません。
一方で、1年も経たない間に、帰ってしまう人が少なくないようです。
まあ、簡単に言うと、
「合わない」
ということなんだと思います。
でも、なぜそうなってしまうのでしょうか。
一つには、例えば東京での常識を押し付けようとする。
しかし、それは東京での「自分と、自分の周りの人の習慣」であって、東京の常識を十把一絡げで語るのは大間違いですよね。
例えば、自分は絶対遅刻しない人だとしても、東京にも時間にルーズな人もたくさんいます。それを理解していないと、コミュニケーションがうまく行くはずがありませんよね。
2つ目は、企業規模とか、自分の背景(過去に勤めた大企業とか)で、相手より優位にたった気分になる、というのもあるようです。
沖縄は中小企業だらけ。その中小企業が頑張っている地域であって、大小の話ではありません。でも、東京だと、企業規模を話したがる人は少なくありません。
「大木さんの会社は何名ですか?」という質問は、しょっちゅう受けます。そういう話ではないんですけどね。
そして最後は、沖縄の文化を知らない。知ろうとする努力もしない。
例えば沖縄には「シーミー」という文化があります。シーミー(清明祭)は、沖縄の伝統的な行事で、旧暦の3月、二十四節気の清明の頃に行われる先祖供養の行事です。親族一同でお墓に集まり、お墓を掃除し、お供え物をして、皆で食事を共にします。まるでピクニックのように賑やかにお墓参りをするのが特徴です。
その文化、習慣を知ることは、沖縄で仕事をする基礎の中の基礎だと思うのですが、そのこと、そしてその背景を理解できないと、違和感しか感じないかもしれないですよね。
これは沖縄だけでなく、秋田のなまはげとか、大阪のだんじりとか、福岡の山笠とか、その地域の人が一生懸命打ち込むことを理解できないことには、仕事には繋がらないと思うんです。
前職の頃ですが、福岡市役所の方と仕事をしていたときに、7月になって
「来週以降は山笠なので、連絡しないでください」
と言われましたが(笑)、それを
「仕事しないんですか?」
なんて返すのは間違いですよね。
そういう人は、沖縄だけでなく、海外でもうまくいかないでしょうね。
でも、沖縄でもいろいろな習慣がありますし、沖縄本島だけでも、県庁所在地の那覇周辺と、北の方にある名護市あたりでも、かなり違いがあります。文化、習慣、いろいろと違うものです。
ちなみに僕自身は、沖縄の習慣、食事、そいて何より人が大好きです。