リモート研修・講師映像の裏側 一挙公開! その4 ~画面表示用PCの構成 後編~
「テクノファイブ リモート研修における講師映像の裏側」の第4回。
今回は、画面表示用PC、「漆黒のパワポ号」の詳細説明、後編です。
最終的にこんな絵を実現したい、という目的で、「漆黒のパワポ号」の拡張を始めましたって話をしましたね。
「漆黒のパワポ号」 全体像(再掲載)
「漆黒のパワポ号」の構成図は前回も掲載しましたが、ここでもう一度。
今回は、ATEM MINI を中心としたお話で、いわば「2台目の ATEM Mini がどういう役目を果たしているか」という核心に入っていきます。
2台の ATEM Mini の周辺
PCからのもうひとつのHDMI出力(出力内容は「なんちゃって」ディスプレイとの複製で、全く同じもの)を、こんな分配器を使って3つに分波しています。そして、その3つのうち1つを「ATEM Mini 1号機」の ①番ポートに、1つを液晶タブレットに、そして残りの1つを 「ATEM Mini 2号機」の①番ポートにつなげました。
これには2つの目的があります。
ひとつめは、「ATEM Mini 1号機」の①番ポートにつないだ映像と同じ映像を液晶タブレットに入れ、手元で液晶タブレットに書いたものがそのまま画面に表れる、というのを実現したかったことです。下の写真は、発表者ツール表示用ディスプレイと液晶タブレットが映っています。
液晶タブレットの正体は、「液晶ディスプレイ」+「ペンタブレット」です。最初の図では表現されていませんが、実は液晶タブレットを「ペンタブレット」として認識させるため、「漆黒のパワポ号」と液晶タブレットとは USB で接続しています。
もうひとつは、「ATEM Mini 2号機」の存在です。
HDMIの分配器を使って分配した映像の3つめは、ATEM Mini 2号機に入っています。それとは別に、ATEM Mini 2号機にはこんな画像を作って、「メディア」と呼ばれる画像プールの中に入れています。
この画像は、インターネット上の素材集からこんな写真をとってきて
Windows 標準の「MSペイント」で黒い四角形を 16:9 になるように描いたものです。壁掛けディスプレイがあるように見えるでしょ。
さて、この画像と、「漆黒のパワポ号」から送られてくるこんな映像を
ATEM MINI 2号機でさっきの画像と合成すると、
こうなります。合成するには「漆黒のパワポ号」から送られてくる映像のサイズ調整が必要ですが、それはやはり ATEM Mini のコントロールソフトを使って行います。こうやってできた映像を、「ATEM Mini 2号機」の HDMI OUT から出力します。
その HDMI OUT は、「ATEM Mini 1号機」の HDMI ④番ポートに入れます。
これで、「漆黒のパワポ号」のハードウェア設置周りは完成です。
次回はこれとは別に、「縁下の字幕号」のお話をしていきます。
リモート研修・講師映像の裏側 一挙公開! その1 ~プロローグ~
リモート研修・講師映像の裏側 一挙公開! その2 ~最小限の構成~
リモート研修・講師映像の裏側 一挙公開! その3 ~画面表示用PCの構成 前編~
リモート研修・講師映像の裏側 一挙公開! その4 ~画面表示用PCの構成 後編~
リモート研修・講師映像の裏側 一挙公開! その5 ~字幕表示用PCの構成~
リモート研修・講師映像の裏側 一挙公開! その6 ~全体を俯瞰して~
リモート研修・講師映像の裏側 一挙公開! その7 ~画面表示用PC コントロールソフトのインストール~
リモート研修・講師映像の裏側 一挙公開! その8 ~画面表示用PC コントロールソフトの設定~