リモートワークの「責任感」にご注意を
いわゆる「エラい」人が、リモートワークしている部下を「マネジメント」という名の「監視」をしたくなる気持ちって、ちょっとわかるんですよね・・・
リモート研修をやってて思うこと
私の肌感覚なんですけれど、リモート研修での7割ほどで、
対面の研修に比べて、受講者の「研修を受講する責任」を感じている度合いが非常に低い
と感じます。
どういうことか?
今まで通りの、教室に集まっての対面研修だと、開始時間に遅刻する人、業務都合で早退する人、緊急事態で研修を中座する人って、もちろんいましたよ、いましたけど、そんなに多くありませんでした。遅刻するにしても早退するにしても、申し訳なさそうになさるんですよ。
しかし、リモート研修だと、開始時間に遅刻する人、業務都合で早退する人、研修を中座する人が、対面研修に比べて明らかに多いです。正確に統計をとっているわけではありませんが、ざっくり 30%増し ぐらいに多いです。しかも、そういう方々の多くは、あまり申し訳なさそうになさらないんですよねぇ・・・いや、もちろんとっても真面目に受けている方、研修を中座する際に申し訳なさそうになさる方もいらっしゃいますよ。いらっしゃるどころか、そっちのほうが多数派であることは間違いないです。ただ、明らかにリモート研修だと、受講者の方々の「研修を受講する責任」を感じている方が少なくなる傾向にあります。
うーん、私のファシリテーションが面白くないからか・・・
受講者の方の責任
弊社の場合、仕事の 100% が B2B です。すなわち受講者の方々は全員「会社のお金で」「業務として」研修を受けています。ということは、研修を受ける側にもそれなりの責任があるはずです。我々講師はその受講者の方々の責任をまっとうするための責任を負っています。でも、なんだかその「研修を受講するのも業務である」という意識がとっても低いように感じるんです。
仕事に対する責任感
で。
ふと、これが「研修だけでなく、一般の仕事にもあてはまる部分があるんじゃないか」と思い始めました。
会議室での会議より、リモート会議のほうがなんとなく気楽な部分ってないですか?会社によっては色々な理由で「会議中はカメラオフ、喋っている人以外はマイクもオフ」というルールになっているところもありますよね。そうなったらもっと気楽です。会議中でない時は、誰にも見られてないからさらに気楽です。
この気楽さが仕事のモチベーションにつながったり成果アップに繋がったりしたら言うことないですけどね。逆に、気楽さが気の緩みにつながるのではないか、というのが、部下のことが見えていない上司にとってはやっぱり気になるところでしょう。だから、煙たがられることがわかってても、つい監視したくなっちゃうんですよね。
責任感をアピールしよう
部下としては、上司に「監視」されたくはないですよね。働きかたをとやかく言われたくもない。だとしたら、何らかの方法で「私はちゃんと責任感をもって働いていますよ」ということを時々上司にアピールするほうがいいんじゃないかって思います。
部下の方々も「責任感をもって仕事をしていますよ」と時折アピールするほうが、逆に上司にとやかく言われずにすむような気がします。上司も、部下からそういうアピールがあると少しは安心します。
では、具体的にどうするか?仕事の内容や上司との関係性などによってそのアピールの仕方はさまざまだと思いますが、やっぱり手っ取り早いのが「ホウ・レン・ソウ」でしょうね。あ、最近は「かくれんぼう(確認・連絡・報告)」って言うこともあるんですって?いずれにしても、上司を安心させるために時々自分がやっていることを上司の耳に入れること。チャットでもいいと思います。上司が安心すれば、そんなにとやかく言われることもないだろうし、何かを言った手前、それに対する責任感も実感できますしね。
実際、責任感ゼロで仕事をしている人はほとんどいないと思います。だったらその責任感、ぜひアピールしてください。「場の空気」が伝わりにくいリモートだったら、なおさらです。