「具体的には?」と尋ねた回答はまだまだ「抽象的」なのです。
昨日は、「残暑」だったようで、それなら、昨日のエントリーは、「布団がふっとんだ」ではなく、「今日から残暑ざんしょ♪」にすればよかった、と終日反省していた私です。
それはさておき。
そろそろお盆ですが、「お盆と言えば龍角散」(ウソ)。
お盆と言えば、一応ちょっとだけ実家(東京都町田市。我が家から1.5h)に帰ったりします。そうすると当然のことながら、家事を手伝う。一宿一飯以上の恩義は、労働で返すしかありません。(あ、そうそう、私は、実家に手土産を持っていくことはほとんどありません。田中家はもともとお菓子を食べる習慣がないので、甘いお菓子もおせんべいも持って帰っても仕方なく、まあ、たまに持っていくとしたら、日本酒とかワインとか、ノンべ一家にふさわしいものを。)
たいてい手ぶらで実家に行くので、その分、労働で返すわけですな。
といっても、自宅ではないので、キッチンの使い勝手もわからず、既に「よそんち」になっている実家では、自分の意志であれこれできません。(醤油ひとつ、どこにあるかわからない始末)
必然的に母の指令のもと動くことになります。
そして、その母の指令といえば、実にあいまい。
「物置にジャガイモが入っているから、5-6個取ってきて」
「外に吊るしてある玉ねぎを2-3個持ってきて」
ここで、
「5個なの? 6個なの?」
と問い返すのは無粋なので、
「はーーーーい」
とよい返事をして、物置に向かうわけです。
そして取ってくるジャガイモは、
「大きいの5個、小さいの1個」⇒気分的に5.5個。したがって、「5-6個」と、なんとなくこれでつじつまがあったかなあ、と思ったりします。
とまあ、プライベートライフにおいては、ジャガイモが5-6個でも、玉ねぎが2-3個でも、大4小1でも、何かに多大な影響を及ぼすことはまずなく、これで粛々と家事は進行していきます。
しかし、仕事においては、そうもいかない。
そんなことを、昨日公開された「あっぱれ上司!」に書きました。ぜひ、ご覧くださいませ。
★「田中淳子のあっぱれ上司!」 ~第5回:その急ぎは、いつまでなのか?~
なお、講師業をしていて実感しているのですが、人は、「自分が思っているほど具体的にはしゃべっていない」といことです。
「具体的に言うと?」と問い返した後の返事は、まだまだ「抽象的」です。
「さらに具体的には?」と突っ込んでも、まだまだまだまだ「抽象的」です。
それでも会話が成立するのは、聞き手側が自分で行間を補って解釈するからです。そして、その行間の埋め方がまた人それぞれなので、だから、勘違い、ミスコミュニケーションが発生する。
「人は、たいていの場合、あいまいな言葉を使って会話している」ということを忘れてはいけないと思っています。もちろん、私も。
(実際、このエントリーでも「ジャガイモの例」は出したものの、「仕事における具体例」は示していないので、あまり具体的じゃないわけです。そして、それは、また今度)