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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

これからは「定年女性」の存在がクローズアップされてくると思う。

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定年を迎える前から「シニア向けのキャリア研修」を手掛けるにあたり、やたらと「60歳」がらみの本を読んだ。

ざっと20冊くらいか。

多くが男性の著者であり、多くが、いわゆる「標準家庭(って古いな)」を想定していると思われる。

つまり、
●男性正社員
●転職経験はあるかもしれないけど、60歳まで会社員
●妻、子どもがいる
という背景の男性の定年をテーマにしているという印象だった。

だから、
●定年前から妻との関係再構築!
とか
●夫婦2人の最低限の生活費は!
とか
●ぬれ落ち葉にならないように、きょうようときょういく(今日用事がある、今日行く場所がある)を持とうね
●家事も多少はやりましょうね
みたいな論調が大半だった。


うーん、私が知りたいのはそーゆうのじゃない、と50代のころから思っていたが、いよいよ、還暦を過ぎて、定年を迎えた初女性(社内では)となってみると、
本当に「定年女性」に関する本が少ない。

(あるけど、「素敵な生活」とか「丁寧なくらし」とか「やっと自分らしい生き方」みたいな方面に行くことが多いような気がする)

最近、ある方に「定年を迎えた女性たちと最近飲んでね」という話を聴いたのだが、
「急に、毎日やることがなくなったから、途方に暮れて、御朱印集めをしているそうなんだ」なんて話が出てきて、わかるぅ~!と思った。

女性のロールモデルというか、モデルじゃなくてもいいんだが、悪くてもよくても「こんな生き方もあるよ」という見本が極端に少ない。

定年を迎えた女性がその後どう過ごすのか、のサンプルを見てみたい。知りたい。

それも、
●シングル
●夫あり
●パートナーあり
●その他さまざまな家族関係
の多様な例を見てみたいのだ。

誰かそういう本を書いてほしい。

見たことがないものにはなれるとも思えないし、なろうとも思わない、と以前、ジェーン・スーさんが言っていた。

定年後の生き方も同様である。

年々、定年を迎える女性が増えているはず。
その時、どうするか、多くの途方に暮れてしまう私たちに、何かヒントとなる物語とか例があれば、と願うばかりである。

私が書いてもいいけどw

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