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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

キャリアコンサルタントの実技試験テーマが世相を反映していて興味深い。

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2023年末に「国家検定キャリアコンサルティング技能士2級」という試験を受けました。3月に結果が出まして、
●学科 合格 
●実技 不合格
でした。

実技の「論述」は、基準点に達していたのですが、
実技の「面接」(いわゆる「ロールプレイ」)は、基準点に達せず、
「実技全体」で「不合格」でした。

このこと自体は全然OKで、今は6月の再受検(学科免除なので、実技の「論述」+「面接」に再挑戦)に向けて、学習を重ねているところです。
(合格率15%くらいなので、試験会場に集まっていた方の大半が「不合格」だったのだなぁ、、、と遠い目をしました)

さて、その「実技試験」の問題は、キャリアコンサルティング協議会で公開されているのですが、そのままコピペしてはいけない雰囲気があるので、ポイントを紹介します。

論述、面白かったのです。

営業職の若手社員が自社の営業スタイルが変化してきたことで嫌になって転職しようと、他社でも営業として内定貰ったけど、AIを導入すると言われて、「え?転職しても、自分らしい営業、できないの?」と迷い始め、転職、どうしよう?と迷っている、というStoryです。

いやあ、世相です。

そして、実技。
これは、5人のケースのどれかが当たるのですが、

たとえば、
「勤務先が子育て支援企業をアピールしているのだが、私自身は、子育て中の同僚の影響を受けていて、私のキャリアはこれでいいのかと迷い始めたので相談に来た」

とか

「50代になり、転職しようかなーと迷っている内に、勤務先が"シニア活躍支援に力を入れる"と言い始めて、ああ、どうしようかな、と困惑している」

とか

「女性管理職として頑張ってきたが、想像していた以上に両立が大変で、このままでいいのか、どうしよう?」

とか、

あるある!なのです。わかるよ!その気持ち!と思うものばかり。


キャリアコンサルタントという名称から、色々答えを提示したり、様々にアドバイスしたりする役割と思われがちなのですが、「キャリアカウンセラー」というほうがたぶん正確に表していて、相談に来られた方に寄り添って、色々と行き詰ってしまった考えとか想いを一緒に整理し、自分で前に進めるようにする支援、というのがその役割なのですよね(と私は理解しています)。

そこを論述なり面接なりで実践できるか、という試験なのですけれど、過去問などを見ていても、本当にその時々で「あるある」がテーマに選ばれていて、凄いなぁ、と感心してしまいます。

学科免除まで、あと3回受験チャンスがあるので、
6月末の試験に向けて、頑張ります!(できれば、次は合格したい)


5/8/2024のVoicyは、
「共通点って対話してもっと深いところに見つかるのかもね」
というお話をしております。

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