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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

Twitterにブラジル政府が交通取締情報を流しているアカウントの閉鎖を要求している話

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あるサービスなりツールなりを世界中で色んな人が使える状況を裏側から見ると、色んな人が色んな目的で使っているわけです。親しい友人とのやり取りに便利だと標榜していても、その親しげなやり取りには色んな種類のモノがあるわけで、そもそも「親しげな関係」にも色々あるわけで、それをどう評価するのかはその人をとりまく環境、感情、状況、そして必要性によって変わるものじゃないかと思うんです。

かつ、たとえばそれが公序良俗に云々などと言っても基本的な価値観と目的が違えば当然考える事も変わってくるもんだと思っていて、それ自体はその人(や組織)の判断する事で、それを例えば私ごときが「それは流石にいかがなものか」と思うのも私の価値観に基く意見ではあるのですが・・・

 

ブラジルで政府がTwitterを訴えた流れ

ソースはCNNのサイトでみつけた記事。一応表面上はTwitterを通して交通取締情報を流しているアカウントの閉鎖を求めたという話です。実はこの話、「米国籍のサービスに対して、海外のユーザーなり法執行機関」はどこまで法的権限を持ちえるのか」というところに突き当たります。別にこれはTwitterに限る話では無いのですが、海外で提供されているサービスに対して適用されるのはその国の法律などであって、それは基本的に約款に明記されていたりします。したがって、極端な話たとえばある国で提供されているサービス上で日本では公序良俗に反すると思われる何かを日本語で提供されていても、日本の国内法でそれに対して何かしら要求する事は非常に困難なのが一応の基本形。もちろん個別に色々と制約条件があったり、あるいは各国における諸々の事情を考慮する内容が宣言されている場合もあるわけですが、一応これが基本形だと思っていいと思います。

でもって、今回のブラジルの場合には特定のアカウントから流れる情報を止めるための措置としてブラジルの検察当局がTwitterを相手にブラジル国内で訴えたようなのですが、記事によるとその動きを見て1万2千前後のフォロワーを持っていた当該アカウントはとりあえずTweetを止めたという流れがあるようです。

もっとも、記事にあるように交通取締情報を求める人は何かしらの目的を持ってクルマで動き回っているわけで、その目的は多種多様。根っこにはそこを何とかしないといけないという話があるから非常に根が深い話ではありますが。

 

非常に安価安易に使えるサービス上を流れるメッセージは、全部が全部額面どおりに受け取るばかりではないという至極当たり前の話

国家レベルで実行される暗号放送などというのもあったりはしますが、そんな大掛かりな話ではありません。誰かに何かを伝えたい誰かが、伝わればよいだけのメッセージを使って何かを伝えるというのは単なる仲良し友人同士の会話だけではない訳です。安価安易に使える仕組みというのは、結局何かしらの違法な取引にも同様に安価容易に使えるわけで、やり取りする当事者を特定したり、あるいはその内容が意味するところや目的を特定できない限りそれ自体を取り締まるのは非常に難しい話じゃないかと思うんです。特に慎重に匿名性を担保できる状態を維持し続ける事が出来れば、単なる仲良しの間の会話とは別の次元の「仲良しの会話」を愉しむ事が出来るわけで、しかもそれが時間も国境もなく実現できるという、色んな人が色んな次元で享受出来るメリットがあるわけです。

因みにTwitterが国別に色々な制限を持たせる機能を導入した云々と言う話について色んな議論が世界各国で起きているのですが、既に1つの社会的なインフラみたいな機能を事実上持ってしまった立場として、しかもそれが国を跨いだ形で利用できるサービスを提供できてしまう立場として、その機能が良い悪いという議論とは別に、その機能を用意しようとした動機は理解できる気がしています。

いや、そんなの頑張って誰かが排除すればよいでしょうって?
いや、そんなのサービス提供側がやる話じゃないでしょうって?
いや、そんな人ばかりじゃないよって?
いや、そもそもネットの世界ってそんなんじゃないでしょうって?

でも、そういう世界が普通にあると思っていたほうが、何かの事象に遭遇したときに驚かなくて済むような気はしています。いや、そもそもそういう事象には基本的に遭遇したいとは思わないのですけれどね。

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