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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

【週末ネタ】久々にカメラの話でも

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元々写真好きな私。もちろんメカとしてのカメラ自体も好きだし、自分の手元の機材にはそれなりに拘りはありますが、それを他人と較べるというのには殆ど興味がありません。また、撮るのは基本的に家族で、風景とか鉄道とかスポーツだとかなんとかって所とはちょっと興味の中心が違うんですが、まぁそれは趣味の話なんで良いとしても、時々なんだか妙な閉塞感を感じることがあります。

そんな時、真面目に理論的な事とか歴史とかに触れて色んなものをリセットするとまた新たなキモチで向き合えるような気がします。

 

先人の歴史と作品に触れるということの重要性

これは芸術系の全てに当てはまると思っています。音楽や絵画などでも同じだと思うのですが、写真はどこから芸術となるかとか言う難しい議論はさておき、少なくとも写真という媒体を通して何かを表現してきた先人は数多くいる訳で、その中でも有名な人ということで名前が残ってる人には名前が残るだけの理由があるわけです。

じゃぁ何をやってきたのか?あるいは何を考えてきたのか?

研究家による歴史もあるし、本人の書いた何かしらの文章や自伝などから伝わってくるモノもあります。キチンと理解するためにはそれらの人たちが生きた時代の背景に対する理解、使っていた機材や掲出媒体などへの理解など多くの事前知識が必要ですが、もしかりにそれが無いとすれば、まずは今の時代で持っている自分の理解範囲を超えるところは「そんなもんなのか」という頭で接すること。10年前ですら今の軸では理解できないような事が一杯あるんですから。

 

たとえば木村伊兵衛先生、たとえばアンリ・カルティエ=ブレッソン先生

三脚をガッチリ立てて撮るとか、レフ板持ってなんたらかんたらなんてことは基本的にしません。もちろん状況的に「レフ板の一つでもあったら、あんなふうに出来るのになぁ」みたいなことを考える機会はもちろんありますが、自分が撮っていて気持ちいいのは普通に流れる時間を切り取る事なので、結局あまり余計な機材は必要なくなります。

ほんでもってですね、写真のなんたるかみたいなところはともかく、あるいは写真集の世界で色んな人の作品に触れるという部分はともかく、それぞれのプロのカメラマンがどんな感じで撮っているのか、そもそもどういう背景を持った人なのか等と言ったところには余り興味を持っていませんでした。

ただ、ある時突然そのあたりの話が気になって、図書館でひたすら探しては読み漁っていた時期がありました。

もちろん、そういう人たちの世界に触れることによって自分の技術が向上するなんてのは無いわけですが、考え方や見方が変わる部分があるのは事実です。そして、僭越ながら「なるほど自分はこの人のスタイルに近いのかもしれない」とか「こういう風に撮りたいなぁ」と思う部分が出てくる事もあります。

そんな中での木村伊兵衛先生やアンリ・カルティエ=ブレッション先生といった人が基本として持っていた、サッと撮ってスッと消える的なスタイルってひょっとしたら近いのかもって思ったりはします。写真撮るぞ!ではなく、写真撮ってますよ!でもなく。でも、ライカなど持ち合わせず、作画の基礎的に知識や写真自体の技術は言うに及ばずというところで、そもそも根本的に何も判っていないだけのかもしれません。いくら趣味の世界だとはいえ、結局のところ単なる誤解なのかもしれませんね(笑)

 

因みに「決定的瞬間」という言葉にはルーツがあります

元々そんな言葉は無かったわけですが、最初にその言葉が出たのがアンリ・カルティエ=ブレッソン先生の1952年出版の写真集「Image à la sauvette (英題: The Decisive Moment)」。日本語訳が「決定的瞬間」。

いわゆる商業写真とは違ってその場に居ないと撮れないモノがあるわけで、それが出来るのは写真の一つの大きな使命であり特徴であるわけですが、まさにそれ自体をタイトルにした写真集。

この「その場に居ないと駄目」的思想ってのは私の展示会やセミナー等のイベントにおける「居あわせた感」と繋がるところがあるんですが、バーチャルな世界での「時間を共有してる感」とはまた違うんですよね。リアリティの部分では圧倒的な差があるよねと個人的には思っています。もちろんどうしてもその場に居れない状況を補完してくれる手段をバーチャルな何かが提供してくれるのは事実なんですが、あくまでも補完でしかない、という気がします。

リアル至上主義、みたいなものかもしれません。

でも、実体感の有無という所はキチンと押さえつつ色んなものを見ていかなくちゃいけないよなと言うこと考えることが最近多くてですね、で、キチンと自分が見たものといのはキチンと伝えないと良くないよねと考えることが最近多くてですね…


 
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