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Apple A5Xの次はなんだろうか...

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iPad 3rd genが発表されました。いろいろな噂があがっていて実際の製品とは相違はありましたが、その中で私が一番気になったのはCPUのA5Xです。A5Xに関してはまだ分解もされていませんが、以下が詳しい情報だと思います。

Apple Ax
解像度を高めたAppleの新iPadとそのコア「Apple A5X」のポイント

Apple TVがA5のシングルコアであることになっていて少し驚いていますが(1コアdisableなんでしょうね)。

Samsungの45nmで製造しているためか、A5Xの機能追加は暫定的でした。強化されたGPUであるPowerVR SGX543MP4の性能に関してはList of PowerVR products等が良いのではないかと思われます。

iPad 3rd genはiPad 2から解像度は4倍になっているためGPUの強化は必須です。そのGPUですが似たような製品としてPS VitaのSGX543MP4+があります。ただし、"PS Vitaで採用されるGPUコア「PowerVR SGX543MP4+」のImaginationに聞く「+」の意味"を読む限りはSCE用にカスタマイズされているようです。どのようなものかわかりませんが(メモリの転送速度でも違うんでしょうかね?)。

Appleの資料では、iPad 3rd genのGPU性能はTegra 3の4倍とあります。この数字がどこからでているのかわかりませんが、ネット上に転がっているベンチマーク結果を見る限りはここまで差があるとは思えません。それでも、iPad 2とiPad 3rd genは2倍の性能差はあるでしょう。

新しいiPadにA6と呼ばれるCPUが搭載されるのではないかと噂が流れていました。後藤氏の記事を読む限りは、Samsungは32nm(High-K Metal)を勧めたけどA5Xは45nmままで行くと判断したようです。このためA5Xは少しのジャンプアップだけにとどまりました。これはA6の開発を推進するためだと後藤氏が指摘しています。

A6は普通に考えれば、28nm or 32nmでCortex-A15を搭載し、もしかするとGPUはPowerVRのSeries 6かも知れません(GPUのジャンプは2013年以降かも)。

FabをSamsungからTSMCに変更するのではないかと言われています。ただ、TSMCの28nmはそれほど順調でもないと言われていす。Samsgunの32nmや28nmが順調かはわかりませんがすでにCortex-A15のサンプル製造も終わっているため、製造状況が見えやすい気がします。

コア数を増やさずシュリンクすればコアサイズは小さくなります。Cortex-A9とCortex-A15のコアサイズ比はわかりませんが、ARM系のCPUはそれほど大きくならないと思われます。このため、Cortex-A15のデュアルコア&32/28nmならば、60~70平方mm程度の収まるのではないかと思っています。

Cortex-A15とA9の性能比は、TIが公開したベンチマークがもっともわかりやすいのではないかと思います。

"TI、2コアCortex-A15のOMAP 5をデモ。4コアA9にHTML5ベンチで圧勝"

これを見ている限りはCortex-A15は性能的に大きなジャンプになります。もしかするとほぼ2倍の性能差が出てくるかも知れません。

iPad 3rd genは解像度の面で大きなジャンプでしたが、CPUの面ではアップデートがありませんでした。2012年秋のiPhoneには時期的にA6が搭載されるのではないかと言われています。次回のiPhoneのリフレッシュまでしばらくハードウェアのバージョンアップがないと思われます。

AppleがApple Aシリーズを開発するために開発者を増やしたと言われています。このため、もしかするとApple Aシリーズで独自コアが開発される可能性もあるのではないかと思えてなりません。

QualcommとMarvellは独自コアを開発しています。NVIDIAも独自コアの開発をアナウンスしています。

独自コアの開発はライバルを出し抜くことが可能です。QualcommがSnapdragon(Scorpion)で一時期スマートフォンのCPUとして一世を風靡しましたし、NVIDIAの4-PLUS-1もbig.LITTLEが普及する前までは特異な製品になるでしょう。

AppleはCPUの外販する可能性は0でしょうから、他社を出し抜く必要性は薄いと思われます。Appleはスペック自慢競争はしないでしょうから。

このため、TIのようにARMのロードマップに従った製品をだしていっても問題はありません。ですがもしAppleがApple AシリーズをiPhone/iPad/iPod touch/Apple TV以外にも搭載しようと考えればその限りではありません。例えば、Mac mini/Macbook Air等です。

Cortex-A15まではIPCや周波数がそれほど高くなかったり64bitではなかったりするため、IntelのCPUをリプレイスすることはないでしょう。ですが、将来的に性能で追いつけない保障はどこにもありません。2014年には64bitに対応したARM系CPUが登場するでしょう(ARM-v8は2012年には発表されて、2年後あたりには製品が出ると思う)。この時期にAppleが対策をうっていないとは思えません。

iOSアプリが250億ダウンロードを記録しましたが、この勢いは増すことはあっても低下することはないでしょう。このため、AppleがiOSの製品拡充を行ってもおかしなことではないはずです。

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