オルタナティブ・ブログ > 少しでもパラノイアになってみる >

知的好奇心を満たすために、いろいろなことにチャレンジする

A5Xの噂と今後

»

"iPad 3情報リーク続く―CPUがA6ではなくA5X らしい理由"

iPad 3の発表が秒読み段階に入ったのかリーク情報が続々と出てきました。その中で一番興味深いのは、CPU/GPUであるA5Xでしょう。

以前は"Appleの次期プロセッサA6の話題が..."にも書きましたが次はA6と予想されていました。登場時期を2012年の秋ぐらいだと考えていたためCortex-A15もありかなと思っていたのですが、2011年末から製造していたことを考えるとCortex-A9ベースではないかと思われます。

今のところはAシリーズは以下になっています。

A4:Samsung Cortex-A8 1core 45nmプロセス 1.0GHz L2:640KB 53平方mm 2010年登場
A5:Samsung Cortex-A9 2core 45nmプロセス 0.8-1.0GHz L2:1MB 122平方mm 2011年登場
A5X:? Cortex-A?プロセス ?GHz L2:?MB ?平方mm 1Q'12登場?

A4がCortex-A8、A5がCortex-A9のため、A5XがCortex-A9ならば"5"の数字は妥当だと思います。また、A6がCoretex-A15ならば命名規則がCPUアーキテクチャの一致して分かりやすくなっています。

SamsungはCortex-A15ベースのExynos 5250を2011/12/06に発表しています。製造開始が2Q'12であることとAppleとSamsungの関係を考えると、既に生産しないといけないA5XがCortex-A15の可能性は低いでしょう。逆に言えば、2012年のiPhoneの時期ならばAppleのAシリーズ(A6)はCortex-A15を搭載している可能性が高いことを意味しています。

ARMのロードマップではCortex-Aシリーズの続編は出ていません。2012年末にはARMv8系のCPUの発表があるのではないかと思われますが、そのときに発表されても実際の製品は2014年になるでしょう。

そこで、AppleのAシリーズのロードマップを妄想全開で勝手に考えてみました。

2H'12:A6:2coreのCortex-A15系(iPhone用)
1H'13:A6X(?):20/22nmにシュリンクしてCortex-A15の4core(iPad用)
2H'13A6XS(?):2coreのCortex-A15/7でbig.LITTLE対応(iPhone用)
2014:A7:ARMv8系を搭載(20/22nm)

何も情報を持っているわけではないので妄想を全開ですが、2013年ぐらいにはbig.LITTLE対応製品の登場でスマートフォンのバッテリ駆動時間が大幅に伸びる可能性があるのではないでしょうか(big.LITTLEがいつ導入されるのか明確な時期はまだ分かっていませんが)。

現在のPCは4coreや6coreのCPUもありますが、廉価版は2coreにとどまっています。2coreは必須でも4core以上はユーザニーズが薄いように思えます。この流れはスマートフォンやメディアタブレットも同様になると考えているため、ARM系も2coreを維持しながら省電力(big.LITTLE)やGPUの高性能化に進むのではないでしょうか。

A5Xはどのような製品になるかわかりません。2コアのGPU強化版かもしれませんし、シュリンクして省電力&低コスト&周波数(1.5GHzとか)向上程度かも知れませし、予想を裏切ってCortex-A15を搭載しているかも知れません。

ARM系のCPUでは2012年にCortex-A15登場と28nmへのシュリンクでCortex-A9世代から大幅に性能がアップしそうです。多くの機能がかくかくからぬるぬるに変わる時期かも知れません。Appleは半導体部門を大きくしたと言われているので、ARM系チップメーカであるTI/Qualcomm/NVIDIAと競うと思われます。そういった意味ではモバイル系は2012年にハードウェア的に大きなジャンプするため面白い年になりそうです。

Comment(0)