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x86全盛時代は終わったのか

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x86の全盛期は終わった」を読んで考えさせれました。

Intelに対して以下のようなエントリを過去に書きました。

IntelはARMの後塵を拝するのか
IntelのMICは成功するのか
Intelの「Ultrabook」計画の感想
Atomの系譜の重要性~IDF Beijing 2011
IntelのCPUの開発履歴を調べてみた

IntelのARM対策は確かに遅れています。スマートフォンとメディアタブレットの出荷台数の伸びを考えるとAtomによる省電力対策の不十分さはIntelとしては久々の悪手(Pentium 4以来かな?)の一つでしょう。2011.6の時点でメディアタブレットのCPUとしてはx86シェアは非常に低いといわざるを得ません。

GPU関連に関しても確かに遅れています。

Sandy Brdigeに搭載しているGPUは、DirectX 10.1でライバルに対して1周遅れで且つ強力とは言えません。当初GPU向けとも言われていたLarrabeeは、一度キャンセルされています。また、スパコン対策でもNVIDIAやAMDのGPUがTop500の中で上位のシステムに使用されはじめています。

このため、下と上からIntelは侵食され始めています。

ですが、Atomへの投資、Haswellでの省電力をアナウンスとIntelが持っている半導体技術を考えると決してARM系チップをキャッチアップできないとは思えません。

この省電力関連遅れは、将来的に"そんなこともあったね"で終わるのではないかと思われます。さらにWEBアプリが増えるとCPUアーキテクチャは重要ではなくなり、消費電量あたりの性能だけ比較され、後発のx86でも浮上する可能性は十分にあると思われます。

スパコン対策も最初はMIC(Many Integrated Core)で対応して、それからCPUに入れるのではないかと思われます。ただし、MICとGPUに住み分けに関してはグレーなため、最終的にはどのような製品になるかまったく分かっていません。Intelのシナリオ的には、x86を前面に出すほうがメリットが多いような気がします。

MICやGPGPUに関しては、CUDA、OpenCL、C++ AMP等の環境整備がされ始めていますが、x86をそのまま使えたほうがソフトウェア開発側からは楽でしょう。このあたりはCUDA先攻、C++ AMPがそのうち逆転可能で、穴はMICのようなx86をそのまま使うでしょうか?(良く分かりませんが本音です)

CPUはたぶんヘテロジニアスマルチコアに進むでしょう。ですが、GPUを使用する難度はマルチコアほど簡単ではありませんし、アーキテクチャも今のところ乱立して固定化の見通しも立っていません。また、GPGPU関連の用途も今のところ限定的なためいつでもひっくり返される可能性はあります。

このため、GPU関連のIntelの遅れもキャッチアップできる余地は十分に残されていると思われます。

このように考えるとx86の終焉もしくはIntelの衰退し始めていると考えるのは少し難しいのではないかと思われます。

とはいえ、正しく将来を予見することはビジョナリーでもない限り難しいと思いますが。

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