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Atomの系譜の重要性~IDF Beijing 2011

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IDF Beijing 2011でIntelは、メディアタブレット用のAtomのプラットフォームOak Trailを発表しました。これで、Atomのメディアタブレットが溢れそうです。

Atomは、2008年に発表されましたが、以下のプラットフォームです。

○ネットブック系
・Diamondville + 945GSE(2008:プラットフォーム名無し)
・Pine Trail(2009)
・Cedar Trail(2011)

○メディアタブレット以下
・Menlow(2008)
・Moorestown(2009予定...あれ?もう出ているはずなのに...)
・Oak Trail(2011)
・Medfield(2011)

基本的には、ネットブック系を主戦場にするDiamondville + 945GSE~Pine Trail~Cedar Trailと、スマートフォンも視野に入れているMenlow~Moorestown~Medfieldの二分されます。

Oak Trailは、Moorestownの派製品として両者を中間的な製品です。

実際は、MoorestownがOak Trailの代わりを担うことが出来ればよかったのでしょうが、Oak Trailで対応しました。Moorestownは2009年に出荷予定でしたが、未だに製品が出ない状況です。このあたりに、IntelのAtomの戦略は少しブレが出ている感じです。

Intelは、2007年前後からMIDと叫んでいました。大きさ的には現在メディアタブレットにあたる製品群です。ですが、現在のメディアタブレットの製品群に対するIntelの地位は主役には程遠いです。

この状況はどうして生じたのでしょうか?IntelにはAppleの様にカテゴリ創設するだけの能力はないのでしょうか?

Atomでネットブックのカテゴリ創設することはできましたが、それはPCの延長線上の製品です。Appleの様にCPU~OS~製品と作れないため、まったく新しいカテゴリを産むことはIntelにはできないのかも知れません。

MeeGoを立ち上げでも、Nokiaの離脱をまねくあたり他社と協力する戦略性は少し足りない感じがします。このあたりはGoogleのAndroid立ち上げの成功とは対比すると面白いかも知れません。

それでもIntelはこの分野に対して足踏みは許されません。なぜなら、PCを超えるプラットフォームが立ち上がる可能性があるためです。

スマートフォンは2011年にPCを超えることはほぼ確からしくなってきましたが、2013年にはスマートフォン+メディアタブレットはPCの約2倍の出荷量になるのではないかと予想されます(スマートフォン+メディアタブレットのPCに対する出荷比は、2010年は90%、2011年は139%、2012年は167%とGartnerは予想しています)。

現時点ではiOSもAndroidもスマートフォンとメディアタブレットのプラットフォームの統一感は少し物足りませんが、将来的に統合しないわけがありません。

2013年にPCの2倍出荷されるプラットフォームが出来上がったらどうなるでしょうか。多くの企業がPCを最優先クライアントとするでしょうか。リソースはより収益が上がるほうに傾けるものです。2013年にはPC(x86)は端末として第一の地位は剥奪される可能性は十分にあると考えています。

このためAtomへの投資は重要です。Moorestownはなぜか不発ぽいため、方向転換してOak Trailで挽回できるでしょうか。多くのPCメーカがOak Trailの製品をだすことができれば良いのですが...こればかりはアプリの関係もあるため、Windows系ならばそこそこスタートをきれると思いますが、その場合は価格やバッテリ持ちが既存のiOS/Androidメディアタブレットからユーザを引き込むことができるかわかりませんが。

Intelは収益は悪くなっているわけではありませんが、Atomの戦略に関して少し暗雲を立ち込め始めていると思います。

RISCサーバをより安価なx86サーバで駆逐できたように下から上へ進出は過去のIT系歴史を紐解いても数多く成功例があります(RISCサーバがメインフレームの駆逐とか)。ですが、上から下への進出はそれほど多くの成功例がありません。これはムーアの法則によって低性能でも時間さえ経過すれば高性能を実現できるのが容易であるためでしょう(上位は下位では問題にならないことが問題事象に陥ります。現在のx86とARMの消費電力問題などはそれを顕著に表した例でしょう)。

このため、Atomのスマートフォンからメディアタブレットへのターゲットの変更(もしくは現実解)や32nmや22nmへの急激な製品展開などIntelが得意とする戦略を行うべきです。これで、トータルシェア(PC、メディアタブレット、スマートフォン)一定のシェアを確保できればx86を維持できるかも知れません。

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