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ThinkPad T420sの購入計画を立ててみる

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私がデスクトップPCを使用する理由はたった2つです。

1つ目は、マルチディスプレイ環境です。トリプルディスプレイ環境から条件を落とすわけには行きません。

USBを用いたマルチディスプレイ環境は構築できますが、USBの回線速度や機能を見る限り、ビデオカードで構築できるマルチディスプレイ環境と違いすぎます。

ノートPCでないにも関わらず、デスクトップPCでビデオカードを取り付けずに、USBによるマルチディスプレイ環境を構築する人を見ていると、コストと性能を考えると決して効率的でないのにと思う時があります(手軽ではありますが)。

2つめは、ゲームをするためです。以前はミドルレンジクラスのビデオカードでCivをやっていたのですが、ハイミドルクラスのビデオカード(Radeon HD 4850/6850)を使ってからあまりの性能の違いに戻れなくなりました。

また、コストパフォーマンスも、ノートPCよりデスクトップPCの方が効率的です。このため、私はデスクトップPCを使い続けています。ですが、思うところがあり、ノートPCに移行しようかと考えています。

理由は、2つです。

1つめは、ゲームをする時間を抑制したい。
2つめは、省電力化したい。

ゲームを抑止するほど私は意志が強くなさそうです。最近はまっているCiv 5は過去のラインナップからはあまり評価が高くはありませんが、私の様なライトユーザは、ちょうどいいところもあります(国王レベルで楽勝)。一時期完全にゲーム絶ち出来たのですが、またもとのサルのようにやる癖が戻ってしまいました。このため、この抑制に少しなんとかしたいと思っています。

また、2011年の夏は少し省電力化に貢献してみようかと。PCをゲーム以外ではパワーを使っていません。コストパフォーマンスは違っても私の用途の90%派性能を必要とはしていません。WEBブラウザ、テキストエディタ、仮想化ソフトぐらいがメインなので、遅くないデュアルコアCPUと大量のメモリさえ積んでいればほとんどことが足りています。ディスク量も必要としていません。以前からCPUはもう十分だというのを実践してみようと思っています。

このため、ノートPCをメインに出来ない壁は、マルチディスプレイ環境構築ができない点だけです。ですが、ノートPCでマルチディスプレイが構築できないこともありません(USBを使わずに)。

すぐに思いつくのが、ThinkPad T420s(GPU搭載モデル)とポートリプリケーターによる4画面化です。

T420sでは、光学ドライブをはずせばもう少し軽くなります。さらに現在のディスプレイサイズは、1600x900です。X201sの1440x900から比べれば、さらに広がっています。若干重くなりますが、T420sを導入することでメインPCと持ち運びPCを1つに出来ます(今使っているものを放出するわけではないですが)。

このように、ゲーム絶ちをするためにもノートPC移行してマルチディスプレイ化するのも一つではないかと思っています。自作PCの組み立てる行為自体は楽しいのですが、一度くみ上げるとそう簡単にはチェンジできません。自作PCである必要性がないかなぁと思ったりもしています。

また、ついでに筐体に制限があるノートPCのマルチディスプレイ構築環境の将来の可能性を考えてみます。

T420sの様に筐体にGPUを乗せた場合、電源レスの状況ではGPUを稼動させないようにしていますが、これはモバイルを前提にした場合には効率的ではありません。もし、効率を考えるならば、GPUをポートリプリケーター等の筐体外に出すほうがベストです。なぜならば、使わない機能を持ち運んでも、それは重石にしかならないためです。

外付けGPUの発想は以前からあり試作製品はなんどか発表されていましたが、実際の製品とはしては出ていません。でない理由は、外部へのバス速度は相当遅いためです(性能向上が限定的)。ですが、これを改善できるシステムが最近発表されました。

それは、MacBook ProやiMacで採用されたThunderboltです。Thunderboltの転送速度は、10Gbpsです。現在最も高速な外部バスです。

この速度は、PCI-Express 2.0の4x相当です。これでThunderboltを用いた外部GPU製品が出てくるかも知れません。また、現時点ではPCI-Expressの速度は到達していませんが、将来的には1Tbpsを目指すとIntelはアナウンスしているため、遠い未来(と言っても3,4年?)には、外部GPUは選択肢として存在しているかも知れません。

とはいえ、この外付けGPUの可能性はあまり高いとは思えません。未だに確立していないカテゴリであることと他の方法の可能性もあるためです。

一番実現されそうなのが、DisplayPortを用いてデイジーチェーン/ハブでマルチディスプレイ化です。DisplayPortは、当初からマルチディスプレイの構想に関してアナウンスしていました。ですが、未だに対応する製品群が出ていませんし、ディスプレイ側でDisplayPortの対応率も高くはありません。

マルチディスプレイ化の大本命は、DisplayPortのデイジーチェーン/ハブだと思いますが、一向に進まないのが気になります。

より近い将来でほぼ確定されている安価なマルチディスプレイ化は、CPUに搭載されるGPUの高性能化による実現です。Sandy Bridgeの後継機種のIvy Bridgeは、トリプルディスプレイができると言われています。Ivy Bridgeが2012年初頭(CES?)に出荷されると言われているため、それ以降のノートPCは、GPUを別途搭載しなくてもマルチディスプレイが簡易に構築できると思われます。

AMDのLlano(2Q'11に発表予定)に搭載Radeon HD 6550(と噂されている)はミドルレベル(若干低めだか)なので、トリプルディスプレイ以上が構築できるでしょう。

このため近い将来(2012年初頭)にCPUの改善によるデュアルディスプレイより多くの枚数は実現は出来るでしょう(ほぼ確実な未来予想)。ただし4ディスプレイなどはすぐには対応されないかも知れません。

本音は早くDisplayPortでマルチディスプレイ構成が安易に出来て、ディスプレイの大型化もしくは、安価にシフトしてほしいものです。ディスプレイは、ナナオのEV2313Wが、省電力(白色LED)でDisplayPortに対応して、価格も4万円前後なので、これが一番いいかなと思ったりしています。

このように思うと近い将来トリプルディスプレイ化はノートPCにも普及しますが、4ディスプレイ構成に関してはDisplayPortのデイジーチェーン/ハブ化の製品が出てくるまでGPUが必要になりそうです(4ディスプレイ構成がどの程度需要があるかは...)。CPUに強力(ローミドルレンジクラス?)なGPUが搭載されるため、多くのユーザには独自GPUは必要ではないため、外部GPUはニッチな領域で終わるのではないかと思われます。

ThinkPad T420sの購入計画を立てながら、ノートPCのマルチディスプレイ構築の将来像を考えてみました。T420sは購入するかどうか、もう少し考えてみたいと思います。ThinkPad X1の噂もありますからね(もうほとんど確定ですが)。

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