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ノートPCサーバの勧め

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東電が時間毎の電気使用量を公開しました。

具体的な数字が見えにくいですが、計画停電を行っているのですから、具体的な数字は必須です。Yahoo! Japanがが数字化してくれています(グラフを読み取って数値化しているらしいです)。他にもデータを数値化してくれているAPIやサイトがいくつかを公開されている方がいます(NERV極秘資料 - 電力使用状況東京電力の電気使用状況 API)。

なかなか厳しい状況が続いていますが、東電の発表を聞く限りは計画停電は4月中に4,000万kWの提供で一時期撤回され、夏までに4,700万kWまで回復させるが、気温が上がった夏には6,000万kWの需要に応えられないため、夏には今以上の計画停電が必要なように思えます。冬場は5,000万kW使用されるため年末の冬にも再度計画停電もしくは節電の必要がありそうです。はっきり言えば、2011年の関東はエアコンの需要が少ない春と秋以外は節電と計画停電が必要なようです。

現時点では震災直後のため、東電の計画停電をヤシマ作戦と命名して多くの方が協力的です。私も震災後暖房を止めました。体はとりあえず寒冷地仕様のおかげで関東の寒さは程度ならばノー暖房でもぎりぎり耐えられます。ですが、時間の経過と共にやる気がそがれますし、寒冷地仕様が逆にあだになり、夏場になれば冷房を使用を回避はかなり難しいと思っています。

夏場はさらなる拡大した計画停電やもしかすると無計画停電にエスカレーションする可能性も出てきました。無計画停電になれば業務のサーバ類は一発でアウトの可能性もあります。節電や計画停電に対応しているだけでは大事なものが守れない可能性があります。

現在秋葉原では無停電電源(UPS)が売れているそうです。計画停電に対応するためだと思いますが、無計画停電に対応できるほうがより重要だと思います。タイムリーな記事として"APCの無停電電源装置をはてなサーバーエンジニアが試してみた"が人気になっています。夏に向けてUPSで自動シャットダウン&ブートが今年ははやりそうです。

ですが、UPSでそこまで手を入れないといけないと考えるの大変です。そこはやはり自動的にシャットダウンしてくれるノートPCをサーバに転用するのは面白いと思います。

ノートPCは自前UPSも持っていますし、CPUを含めてシステム全体で省電力なため自ずと節電にもなります。CPUはあまりよくありませんが、軽いLinuxで使えばサーバとして耐えられます。2.5インチHDDがをしか入らないためストレージ系は強くありませんが、今ならばSSDに換装すればその弱点も気になりません。SSDに換装することでさらに節電にも貢献できます。

SSDの場合はファイルサイズに欠点がありますが、業務上多くのファイルが必要と思われてもパレートの法則どおり使用されないものが多いでしょう。このため、これを機に不要ファイルに整理をすればノートPCとSSDでサーバ類を構築してこの夏を乗り越えるのもいいと思います。

また、ノートPCの製品は長時間耐えられる信頼性こそはサーバ類に及びませんが(故障の大半が電源ON時のため、電源をOFFにしない対策もある)、省電力には勝っています。このため、2011年いっぱいならばノートPCをサーバとして転用するのもありではないかと思います。もしグループもしくは会社全体で関東から脱出することになってもノートPCサーバならばすぐに持ちだすことが可能ですので。

業務上クラウドにデータを置けないケースもあるかと思われます。2011年の関東は停電に悩まされますし、節電も行わないといけません。このため、省電力且つ急な停電にも対応できるノートPCサーバが普及させても良いのではないかと思います。CPUパワーが要らないケース前提ですが、よくよく調べれば不必要なオーバースペックの場合はもあるため、思ったよりも使用できるケースは多い可能性もあります。

そういえば、Intelは以前にCore Duoと同じコアを使ったSossamanをXeonとして販売していました。消費電力が15/31Wな省電力なサーバCPUです。現在のXeonは下限はClarkdaleを使った30WのXeon L3406を販売しています。より省電力なAtomをサーバとして販売はあまりIntelは興味を示していませんが(販売している会社もある)、省電力に大きくシフトさせてバッテリ込みでいつでも持ち出せる小さいサーバは商品として需要があるかも知れません。

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