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メディアタブレットの繁栄とネットブックの衰退

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Gartnerはメディアタブレットの2010年の出荷台数が1,949万台になると予想を発表しました。この数字は大きいのでしょうか?一番比較できる対象はネットブックでしょう。Gartnerはネットブックの出荷台数を出しています。2009年のデータと2008年のデータです。2010年は予想の数字です。

ネットブック
出荷台数
(万台)
2010 4,180
2009 3,210
2008 1,170

2007年末にASUSから最初のネットブックであるEee PCが発売されました。当時、

ユーザ:「こんなに安くて大丈夫か?」
ASUS:「大丈夫だ。問題ない。」

と言われたか知りませんが、評判になり非常に売れ2008年には多くのPCメーカが参入してPCの出荷台数の伸びに貢献しました。さらに2009年は不況にも関わらず前年比でプラスになったのはネットブックが支えたおかげでしょう。

ネットブックがロケットスタートを切った2008年よりも、2010年にスタートしたネットブックの方が出荷されることになりそうです。価格差もあるかも知れませんが(日本のネットブックの価格を考えると変わりないかも)、初年度の出荷台数の差は大きすぎます。

私はiPadを購入して一番感じたことはメディアタブレットはネットブックと市場がバッティングしていると思いました。さらに、メディアを書いたり作ったりするよりもよりも見る方が多いためネットブックよりも手軽メディアタブレットの方がより多くの人ひきつけると思いました(iPadのレビューでも似たようなことを書いていますね)。

ブログを書いたり、ソースを書いたりする私でもPCの前で行う作業は書く作業よりもメディアを消費する時間の方が長いと思います。仕事でなければ、この割合(作るよりも見る)が逆転する人はそうそういないと思いますし、この割合が逆転する人はネットブックで作業をしないでしょう。

このため、iPadを触ったときに近い将来メディアタブレットがネットブックを逆転すると思っていましたが、2011年のメディアタブレットの出荷予想台数が5,400万台です。ネットブックの出荷台数は予想されていませんが、5,000万台に到達するかどうかではないかと思います。このため、2011年にはメディアタブレットはネットブックを追い抜くと思われます。

ネットブックを製造しているメーカがメディアタブレットへの参戦を表明しているため、ユーザから「メディアビューアーとして一番良いのを頼む」と言われると価格やUIを考えるとネットブックよりもメディアタブレットを提供せざるを得ないのではないかと思います。Microsoftが阻止に動かない限りこの流れに止めることはできないでしょう(オンキョウのスレートは人気らしいので、その目がまったくないわけではないようですが...)。

ついでに2013年にはメディアタブレットは1.5億台になると予想が出ていますが、2009年のスマートフォン出荷台数が1.7億台と同等レベルになります。ですが、2013年のPC出荷台数は年10%増のペースで行くと5億台の手前まで行きそうですし、スマートフォンは年20%増ならば3.5億台に到達しているのではないかと思います(今の勢いを見ているとスマートフォンは年20%増を超えていくかも)。

そのころには1.5億台のカテゴリは、メディアビューアーとしては無視はできなくても突出して高い地位でないかも知れません。伏兵としてGoogle TVやApple TV等のデジタルTVデバイスもいるため、どうなっているかわかりません。

【出荷台数/メディアタブレット】
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