PC・サーバ・携帯電話の出荷台数推移(2Q'10)～順調に回復中～

Gartnerは、PC・サーバ・携帯電話の出荷台数を発表しています。2Q'10のデータが出揃ったので、前年同期比及び1Hを基準としたデータをグラフ化してみました。

■出荷台数前年同期比(1Q'06～2Q'10)

■1H'05を100とした出荷台数比

2Q'10でPC及び携帯電話がちょっと調子が悪くなったように見えなくもありませんが、これはたぶん1Q'10が上がりすぎたからでしょう。1Hをベースとしたグラフもサーバ以外は復調傾向を示しています。PCの復活の方が携帯電話よりもペースが良くなっている気がします(注：前回の1Q'08のPCのグラフは間違えていました)。

PCは2009年の不況分を補ってあまりある回復を示しているようにも見えます(出荷台数だけの話)。メディアタブレットの登場で出荷増に貢献しているネットブックの売れ行きが鈍るのではないかと予想されていましたが、2Q'10の時点ではその傾向は見えていません。

予想ですが、2Q'10の時点ではAppleのiPadぐらいしか有名どころが出ていないため影響がちいさいのではないかと思われます。2H'10にはAndroid/Chrome OSのメディアタブレットが登場した場合、ネットブック系への影響が気になります。

2Q'10の出荷台数関係で気になる点は以下のとおりです。

・PCにおいてASUSが未だに好調
・PCにおいてAcerが以前ほど勢いがなくなったように見える
・携帯電話においてSamsung/RIM/Appleの勢いは良い
・サーバではDellの勢いが良いが、それについでOtherも良い
・サーバではOracleのシェアが低下している

Oracleは、サーバ関係のロードマップを示しています。まだまだ買収後うまくいっていないようです。買収してから馴染むまだに時間がかかるものですが、OracleはSunの資産をうまく使えていないように見えます。今度はどのような路線で復活させるかが鍵になるかも知れません。

【出荷台数関連】
・PC・サーバ・携帯電話の出荷台数推移(1Q'10)～携帯電話が完全回復～
・OracleのSPARC ロードマップの感想
・Gartner の発表している数字から不況の度合いを測ってみる part4～サーバ以外は回復した～
・Gartner の発表している数字から不況の度合いを測ってみる part3～底を打った?～