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ThinkPad W701dsがやってきた(ノートPCの形状への疑問)

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ThinkPad W701ds(以下W701ds)を触って一番感じたことは、ノートPCの形状の限界です。

ノートPCは、東芝のDynabook登場以降それほど形を変えていません。天板が液晶ディスプレイで、下部分がキーボードとCPU等を配置しています。天板をあけるときにひっくり返らないように下部分を重くしています。

時々libretto W100/11Mの二画面タイプやVAIOのType-U等の異種が出てきますが、成功した製品はないと思います(libretto は出たばかりで判断は時期尚早)。それだけ現在のノートPCの形状(クラムシェル型?)はよくできていたと言えるのかも知れません。ただし、メディアタブレットは除きます(今のところPCの範疇ではないようなので)。

ですが、現在のノートPCの形状は15インチ以下には有効ですが、17インチ以上にマッチしているか疑問です。

17インチノートPCは持ち運ぶことはあって基本的には据え置きです。とてもあのサイズを通勤電車で運ぶことは不可能です。長距離移動させる場合は、車等での移動にしかできないと思います(そんなサイズ常時しようしたことがないので、感想でしかありませんが)。バッテリも電源がないところでの駆動というよりもUPSぐらいしか効果がないのではないかとさえ思えます。

持ち運ばないのならば、何も今の形状に固執する必要はないはずです(デスクトップPCで良いじゃないという意見はとりあえず横に置いておく)。

ディスプレイ一体型デスクトップPCであるLenovo C200の様な構成でも問題ないと思います。これに、取っ手、バッテリ、ディスプレイカバー兼キーボード(剛性のため)があればモバイルの範疇に入るはずです(昔そのような構成のPCがあったと思うのですが...)。

この構成ならば、クラムシェル型の一番大きな問題であるディスプレイ側を重くできないことも回避できます。やろうと思えば、それこそトリプルディスプレイも、大型デュアルディスプレイ構成も自由自在です。また、ヒンジ部分もなくなるため、作りも簡易になるでしょう。

また、W701dsを使って一番気になったのは、キーボードの高さ(筐体の厚さ)です。

上がX201sで下がW701dsです。液晶部分の厚さもありますが、本体側も相当な厚さです。

私がThinkPad USBキーボードを愛用する理由のひとつに薄さがあります(キータッチの次に重要視している)。手をひじよりも高い位置に置かないことは重要だと思います。

ですが、W701dsは消費電力が多いCPUとGPUを搭載し、さらにデュアルHDD可能なリッチな構成になっています。薄いキーボードと薄いノートPCを好んで使用している私には驚きの厚さです。この厚さのせいで、手と肘はストレスを感じる位置構成になります。

このため、W701dsのサイズではクラムシェル型には限界に来て、構成を大きく変えたほうがいいのではないでしょうか。

ThinkPadは、過去にあっと驚く形状のノートPCを発表してきています。バタフライキーボードのThinkPad 701c(もっているよ!)、デジタルノートパッドがついていたThinkPad TransNote(これは成功しなかったね)、手のひらサイズのPalm Top PC 110、デュアルディスプレイのThinkPad W701dsとThinkPadは形状に関してはチャレンジ精神が旺盛なほうだと思います。このため、デスクノートPCを画期的な形にチェンジして欲しいものです。

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