ThinkPad X100e/Edge 13"を触ってきた
Lenovoが年明けに発表したThinkPad X100e/Edge 13"に関する発表会である"「レノボThinkPad新製品発表」ブロガーミーティング"に当選したので行ってきました。
今回のイベントで一番衝撃的な事はPCの市場変化(台数シェア)です(一部修正あり)。
数字は表示できないのでわかりづらいですが、Oct-08の時点では、10万円以下が55%程度を占めていましたが、Oct-09では82%まで伸びています。特に、6万円以下は5→31%を大幅に増えています。このカテゴリはネットブックやCULVの一番下のランクが入るところでしょう。また、その上の10~12万円クラスは15→5%に、 12~14万円クラスは11→5%、16K以上は19%→9%と大幅に減少しています。
2008年末から始まった不況のためで低価格製品が売れるようになったと思われますが、一度落ちた価格は元に戻る事はないでしょう。このため、Lenovoも安価なX100e/Edgeのラインナップを作る必要性はあったと思います。
ThinkPadシリーズは、R/SLシリーズで廉価なタイプを販売していましたが軽いタイプがなかったためX100e/Edgeでラインナップの充実を目指したようです。特に中小企業向けと言っていましたが(どこが買おうか関係あるとは思えないですが)、構成及び価格のラインナップに隙間があったことは確かです。
そう言えば、"日本「半導体」敗戦"で日本の半導体メーカが世界を席巻したにも関わらず今はエルピーダーしか残っていない理由に関して、メインフレームに対応出来るほどの高品質の技術だけ伸ばしたが、安価に作るための技術がなかったため韓国/台湾メーカーに駆逐されたと書いてありました。高品質の技術と安価に製造する技術は根本的に違うため、品質を高める技術があっても決して安価につくれないそうです。
これは、PCメーカにも言えると思われます。
ThinkPadはどちらかと言えば高額&高品質な部類です。このため、昨今の売れ筋の<10Kの価格帯から少しもれていたと思います(構成によっては<10Kのラインナップもありますが、多くは無い)。X100e/Edgeは、安価に作成するための努力がされているように見受けられました。これは正しい方向性だと思います。
また、今回のラインナップはThinkPad第4世代と語っていました。第1世代は1992年の初代から三桁数字時代、2000年に出た第2世代がアルファベット1文字+二桁、第3世代はLenovoに移行後です。
第2/3世代は大きな変革があったと思います。第4世代も同等のレベルの変革だとするとX100e/Edgeは低価格だけが注目するのは間違いのようです。
タッチ&トライでX100e/Edge 13"を触ってきました。
Windowsエクスペリエンスインデックスは、下記のようでした(ThinkPad X61は自前のもの)。
ThinkPad X100e | ThinkPad Edge 13" | ThinkPad X61 |
|
CPU |
Athlon Neo MV-40 (1.6GHz) | Turion Neo X2 L625 (1.6GHz) | Core 2 Duo T7100 (1.8GHz) |
プロセッサ |
3.1 | 4.2 | 4.6 |
メモリ |
4.9 | 4.9 | 4.6 |
グラヒックス |
3.5 | 3.1 | 3.5 |
ゲーム用グラヒックス |
4.8 | 4.5 | 3.1 |
プライマリーハードディスク |
5.9 | 5.8 | 5.9 |
シングルコアのX100eはCPUで不利なデータが出ていますが、それ以外は概ね既存の持ち運び可能なモバイルPCと同レベルのようです(1世代古いThinkPad X61と比べるのはあれですが...)。
タッチ&トライで一番確認したかったことは、キーフィーリングです。Lenovoの開発者の方もX100e/EdgeのキーボードはThinkPadクオリティだと説明していました。確かに、ThinkPadを選ぶ最も重要なところはその点だと思われます。
Edgeを簡単に触った感じは、若干重い感じがしなくもありませんがThinkPad USB トラックポイントキーボードよりも遥かに良いものでした。はっきり言えば、アイソレーションキーボードのUSB外付けタイプを売ってほしいとさえ思ったものです。また、ThinkPad X61と比べると傾向が違うように思えますが、決して劣っている感じはしません。私的には"あり"なキーフィーリングでした。
X100eに関しては、事前にキーストロークが2mmと他製品よりも浅いことを聞いていたため、そのバイアスがかかっていたためかキーストロークが短さを感じられました。ですが、Edgeと同品質のキーフィーリングでした。このため、X100eのキーボードも、私的には"あり"です。また、サイズの縮小はアイソレーションキーボードのおかげで間違ったキーを押すことは少なそうです(短い使用のためそこまでわからず)。
マットブラックこそThinkPadカラーでヒートウェーブ・レッドはありえないと言う意見もありますが、X100eの赤色は十分にマッチした色だと思います。やっぱり赤は3倍早く見えますよ。Edgeの方は、意見が分かれるかも知れません。
今回のイベントでLenovoがX100e/Edgeに対しては低価格品を提供するだけではないことがわかりました。単なる低価格な製品を出したのではなく、低価格でありながらもThinkPadクオリティを維持する高い技術力で実現していることがわかります。
私はThinkPad X61の買い替えを検討しており、当初は年明けに発表されると予想されていたThinkPad X210/X210sあたりを目星をつけていました。ですが、まだ発表されていないことと十分なレベルのキーフィーリングのX100eもありだと心が揺れ動いています。今回のイベントで非常に悩まされることになりました。
Lenovoは、2008年から始まった不況で一時期出荷台数の伸びが落ちていましたが、4Q'09から大きく復活を果たしています。第4世代ThinkPadはさらにシェアが伸びそうな予感がするイベントでした。
また、ThinkPad レビュー・コンテスト"We Levo ThinkPad"が行われます。機種が対象ならば過去の掲載したものでも良いそうです。応募してみようかと思っています。
最後に有意義なイベントによんでいただきありがとうございました>AMN様
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