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グローバル化する中で日本人はどのようにサバイバルすればよいのか。子ども×ICT教育×発達心理をキーワードに考えます。

<フィギュアスケート>エフゲニー・プルシェンコ選手の本番力(前編)

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オリンピックのよもや話

ソチ・オリンピックでは羽生結弦選手が金メダルを獲得。町田樹選手は5位、高橋大輔選手は6位という素晴らしい結果を残しました。織田信成選手や無良崇人選手など、好きな人はたくさんいます。

参考:大野田徹郎『フィギュアスケート日本男子応援ブック (DIA COLLECTION)

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時同じくしてエフゲニー・プルシェンコ選手が棄権し、現役引退を表明しました。よもや話として、エフゲニー・プルシェンコ選手の演技を実際に見たときに気がついたことを書きます。

フィギュアスケート界のレジェンド

幼稚園の時からフィギュアスケートをTVで観てきました。実際にスケート場でアイスショーを見たのは2010年の夏でした。エフゲニー・プルシェンコ選手が近所のスケート場のアイスショーに参加すると公表されたからです。

エフゲニー・プルシェンコ選手とアレクセイ・ヤグディン選手の「4回転-3回転-3回転の時代」は、今も大好きです。本田武史選手もすごかったですし。

参考:SALT LAKE 2002 Figure Skating the Competition [DVD]

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エフゲニー・プルシェンコ選手の演技を目の前で見て

2010年に私が観戦したショーでは、エフゲニー・プルシェンコ選手(以下・ジェーニャ)がバンクーバー・オリンピックのフリー(FS)で演じたプログラムでした。私はプレミアムシートで前から二列目です。

私の目前でジェーニャが「4回転-3回転」(←バンクーバー・オリンピックの時)をとんだ部分が演じられました。アイスショーなので3回転-3回転におさえていましたが、予想していたよりも低い高さで3回転-3回転を回りきっていました。

垂直に飛んで高速に回転して、着氷していました。浅田真央選手と同じタイプの飛び方です。垂直に飛んで早く回転すると、キム・ヨナ選手のように高くて遠くに飛ぶよりも効率よくキャンプの回転ができます。

現在のルールでは、高くて遠くに飛ぶ”走り幅とび”のようなジャンプの方が加点がつきやすいようです。そのため、プルシェンコ選手の飛び方に驚きました。

しかし、アイスショーの中盤でトリプルアクセルを飛んだ際は、プルシェンコ選手がものすごい高さに飛んだように見えました。前向きに踏み切っていたはずなのでアクセルのはずなのですが、観客席から見るとクワド(4回転)の高さに見えました。一体どういうことなのか?

ジャンプの飛び方

Youtubeでプルシェンコ選手が14歳で世界ジュニア選手権を優勝した時から現在までの演技を確認しました。気がついたことは、もともとは垂直に飛んで高速で回転するタイプではないか、という点です。

参考:ワールド・フィギュアスケート編集部 『ワールド・フィギュアスケート 10

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しかし、現行のルールに対応するために、

  1. 1本目のジャンプ (1st)は幅跳びのように高めに、遠くへ飛ぶようにして、
  2. 2本目のジャンプ (2nd)は本来の垂直方向のジャンプで効率よく飛ぶように

使い分けるように変えたようでした。

あくまでも私見ですが、連続ジャンプで転倒しないように、2本目のジャンプは効率よい飛び方にしているのではないでしょうか。1本目のジャンプは加点狙いで遠くへ飛ぼうとしているような気がしました。

空間を支配する

スケーティングは、ジェーニャが故障を重ねたことと、28歳のときの演技だったこともあり、小塚崇彦 選手のほうが2倍くらい速度が早く見えました。小塚選手は滑るときの音がほとんどしなくて、なめらかなスケーティングに見えました。

参考:小塚 崇彦『ステップ バイ ステップ

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とはいえ、指先から足までの身のこなしがバレエ仕込みの美しさ。さらには、ジェーニャの観客へのアピールがすごくて、表情・身振りであおられました。演技中の感情表現が素晴らしい。オリンピックの時はライサチェック選手のほうが美しく見えましたが、実際近くで観てみると美しかったです。

日本人の選手とは演技中にあまり目があいませんでしたが、ジェーニャは観客としっかり目をわせながら演技をしていましたし、他の出演者とは格段の存在感でした。「空間を支配している」ということなのでしょう。

参考:ワールド・フィギュアスケート編集部 『ワールド・フィギュアスケート 52

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氷を降りると

バンクーバー・オリンピックの記者会見では「四回転論争」でとても怖そうな印象でしたが、ショーが終わった後の交流時間ではいたってきさくで優しい表情をされていました。ファンが英語で話しかけると、笑顔を見せながら真剣に相手の話を聞いて回答されていました。

相手の発音を聞き取ろうと真剣に聞いている様子は、いたってマジメで真摯な印象でした。笑いを取ることに貪欲な人ではありますが、神父さんのような厳かな感じもする不思議な方でした。

参考:Evgeny Plushenko & Edvin Marton - Live on Ice [DVD]

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TVの印象とプルシェンコ選手にに会った印象がだいぶ違いました。演技も、人柄もです。私の英語は通じなかったようですが、ボディー・ランゲージは通じて、目をあわせて「ありがとう」のリアクションは返ってきました。サイン入りDVDも買って大満足。

「フィギュアスケートの皇帝」「レジェンド」と呼ばれていますが、私が演技を観た時、彼はまだ20代。アイスを降りると、普通の若者でした。演技中は強そうですが、普段は少年のような人懐っこそうな人でした。

そんな彼も、年を取れば取るほど、試合前に緊張している様子が高まっているようでした。

>>「エフゲニー・プルシェンコ選手の本番力(後編)」に続く

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  1. <フィギュアスケート>エフゲニー・プルシェンコ選手の本番力(前編)
  2. <フィギュアスケート>エフゲニー・プルシェンコ選手の本番力(後編)
  3. <フィギュアスケート>エフゲニー・プルシェンコ選手の本番力(完結編)

編集履歴:2014.2.21 20:34 題名の冒頭に<フィギュアスケート>を追加しました。2014.2.22 20:44 太字を数箇所追加しました。「クワド(4回転)に」から「クワド(4回転)の高さに」、「アクセス」→「アクセル」に変えました。

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